将来に不安を抱く人が多い、
百年後の未来はどうなるのか。
前回は、
今の学校教育が
いかに野蛮なものかを、書いた。
その続き。
個性も発達も違う
同年齢の子どもを一斉授業で教える、
現在の学校制度は、
子どもたちの個性や発達をゆがめている。
未来の教育制度では、
学校という施設はない。
子どもは4歳くらいになれば、
地域社会が提供する様々な塾に
好きなように通うことができる。
音楽が好きな子どもは
そういう塾を選べばいい。
塾の指導者は各分野を得意にする大人。
報酬は地域社会から出る。
一対一の指導も可能で、
集団を教える場合は、異年齢集団が普通。
教育の目的は、
前回に書いた2つ。
必須課目は、
同年齢で集団を作ってのイベント。
年齢によって、
集団の人数が増えいく。
年齢が高くなるほど、
抽象的概念を使う言葉による意見交換が
可能になるからだ。
他人の意見を理解し、
自分の意見を言葉にするには、
様々な経験を重ねて
言語能力を発達させなくてはならない。
年齢と共に、
集団の人数が増えても
合意形成ができるようになる。
4歳くらいでは、
一緒に遊ぶことしかできないが、
12歳になると、
百名くらいの集団でも、
自ら治めることができるようになる。
民主主義の実践ができるようになる。
教育の目的の1つがこれだ。
幼児の頃から
集団内で合意形成していく体験を、
年齢に伴い、
より困難な課題に挑戦し、
経験豊富になるように、
積み上げていく。
これにより、
15歳くらいの年齢になれば、
今の学校と同じくらいの規模の人数で
生徒たちによる完全自治ができるように
させていく。
地域の大人たちは、
生徒たちで解決できない課題に対して、
助言や援助を与える。
16歳になれば、選挙権が与えられる。
社会の一員として役割を果たせるからだ。
続く。