「さわり」佐宮圭著の感想

 

平成7年、76歳で亡くなった琵琶師・鶴田菊枝の生涯を

親しい友人たちへの取材で書かれた本。

 

読み終わり最初に思ったことは

「菊枝の舞台を聞きたかった」

できれば

本人に会ってみたかった

 

10代、20代、30代、さらに円熟した本人の

写真が掲載されている

 

その成長・変化に驚く

 

女の人は

こんなに変わりうるのか

 

多くのことを犠牲にして

数々の栄冠を手に入れた

 

ニューヨークのリンカーンセンター

ニューヨークフィル

指揮は小澤征爾

武満徹作曲

菊枝の琵琶がホールを熱狂に

 

見事な人生

 

私のような平凡な庶民では

知りえない別世界

 

うらやましいとは思わない

そこまでしなくてもと

思ってしまう

 

強い女性

 

女は弱いという通念は

嘘だという証拠にもなる

 

ただただ

頭が下がる偉人