靴職人三村仁!VS 4% | 園原健弘 アドベンチアーズ!

三村さんNBとアドバイザー契約

 

現役時代、アシックス勤務時代に大変お世話になった三村さんが凄い!

あっちこっちのメーカーから引っ張りだこ(4社からお声が)でNBと契約。

畏れ多いですが誇らしい気分です。

(三村さんの自宅に泊まって練習したこともあるし、地元では神戸牛をたっぷりご馳走になったりのご縁!そんな選手多いと思います。)

アシックス時代は出世などは無関係でとにかく我が道を行く、自分の信じる道を行く!

それがアシックス退職後にどんどん評価されて、なんだかサラリーマンの在り方の対局にいるような生き方がどんどん評価される時代になって嬉しい!

 

この記者会見でも持論をきっぱり!

「今年の箱根駅伝で往路優勝した東洋大がナイキ社の厚底シューズを履いていたことに話題が振られると職人魂が刺激されたのか三村氏は「はっきりいって反対。キックするときクッションありすぎると早く疲れる。悪いとは言わないが、足首が痛くなる要素が大ですよね…」とチクリと釘を刺していた。」

私はこの意見とは違う見解をもっていますが、はっきり自分の考えを言える強さが評価されるんでしょうね!

 

三村さんはアディダスが独自開発したクッション材「ブースト」について「着地の際にブレを生じさせ、選手の疲労につながる」との考えから方針の違いが決定的になり、契約終了。

 

NBはストリートでは圧倒的な支持があるもののアスリート使用は皆無というような状況でしたが、世界3位のスポーツ用品メーカーのポジションを争ううえでの超戦略カテゴリーとしてファンラン以上の競技者レベルでのマーケット拡大は必須です。

三村さんが凄いのは選手も一緒に引き連れて行けること(ほとんど金銭的な契約なく)です。メーカーではなく三村さんに選手がついています。この点でもNBの戦略とマッチしてお互いに最高のパートナーができたのではないでしょうか?

 

ただ懸念は走りの質の考え方がどんどん変わっているので、「スピードを出すシューズ=薄底」という定説が覆されている点です。

 

三村さんが批判しているナイキの「ヴェイパーフライ4%」の登場です。

 

走りにシューズを合わせるか

 

シューズに走りを合わせるか

 

世界と戦うためにはどうするかをそれぞれ真剣に考え始めている表れだと思います。どちらが正解とかはないでしょうが、色々なアプローチがあって当然。メーカーもポジショントークがあって当然!

 

箱根でもナイキのシューズVSアシックスVSアディダスVSミズノVSNB など話題になっていました。

 

箱根駅伝の圧倒的優勝候補東海大は5位でした。

下馬評はそれほど高くなかった東洋大が2位でした。
シューズはどちらもナイキがメイン。

東洋大は、NIKEが最も力を入れているチーム。

ファラーが東洋のグランドまで行って一緒に練習し、新しいシューズへ対応するためのリスクを取って成功(想像ですが)。酒井監督は本当に凄い監督なので相当考えていると思います。


東海は、選手の走りをみると「ヴェイパーフライ4%」対応できそうな選手ばかりのイメージでしたが実際にはこのシューズに対応した走りにはなっていません。(シューズの推進力を生かせず自分の力だけに頼ろうとする。裏を返せば凄い能力の選手がゴロゴロ)

 

正直アシックスのターサーやソーティーは世界的にはガラパゴス化してますし、アディダスの箱根シューズやエリート市民ランナーシューズもこの路線です。日本国内では生き残れますが、世界的にはもう何年も前から厚底です。

 

東京オリンピックマラソン代表最右翼の大迫君はナイキプロジェクトで、すでにフロント着地で成功しています。

私も4%履いてますが、とても良いです。三村さんが言うような蹴るという概念を排除したほうが上手く走れるシューズだと思います。

下図の設計図面にようにカーボンシャンクを潰して反発を得るので、ブレーキング2の時は「メカニカルドーピング」ではと話題になりました。

硬いアキレス腱の伸張反射とこのシューズの反発が上手く融合するとパワー(出力が少なくストライドが伸び速度が増す)がアップされます。

こんな走りが出来ないと世界では勝てないのでないでしょうか?!!!

 

 

バランスボールの上にバレーボールを重ねて落とすと上に乗せたバレーボールが3倍以上に跳ねるような感じです。硬い足首の方が有利です。

 

 

バイバーフライは上記の感じはありません(私は4%もバイパーフライも履いてますが別物です。エリートも履いてみたい。)。我々(元アシックスのSさんと)がデサントで開発したMEF(メカニカルエナジーフロー)ソールと履き心地そっくりです。(私の力がなくて全く売れずに情けない結果に終わってしまいましたが。)このシューズのコンセプトも蹴らないで着地するだけで前に進むモーションクラッチ走法を提案しました。日本人にはこちらが現実的です。ただ重すぎた!

今はデサントのシューズ開発にはかかわらず、INOV8とデサントブランドの販促のお手伝いをさせて頂いてますが、シューズの開発にまた関わりたいですね。

 

 

4%は黒人選手の体型や走法に合わせたシューズです。

そのシューズを履きこなせる体型・走法に変えるか!

 

日本人独自の走法に合わせたシューズで世界を狙うか!

 

選手もメーカーも熾烈な戦いが始まりましたね!

 

しかし三村仁的生き方。鬼塚喜八郎の遺志を一番継いでいるような!

デサントも頑張ります。アシックスも頑張ってほしい。