バカンス前半。 | ロワールのほとりで。

ロワールのほとりで。

パリからロワール河のほとりの街に引っ越しました。失業から起業に向けての活動や子育てのことなどつづります。

田舎に旅立つ前日から喉の痛みが始まった。

リンパ腺のあたりが腫れている感じで、唾液を飲み込むたびに喉と耳の奥が痛む。

それでも一刻も早くパリを脱出せんと、予定通り旅立った。

田舎の家にはバカンスのたびごとに、夫の親族が入れ替わり立ち代わり滞在するので、常に子供も含めて15人前後がうようよしている。

食卓はいつもあらゆる話題の議論で阿鼻叫喚。

ある者が大きい声で話せば、ほかの者も自分の声を通すためそれ以上に大きい声を出す。

結果、みんなが叫んでいる状態。

特に政治の話となると、もう喧嘩寸前。

私ときたら議論に参加することはできないし、じっと聞いていることさえも苦痛になるほど。

どうしてフランス人は家族同士でこんなに熱くなって意見を戦わせられるのか。

加えて子供たちもじゃれ合って叫び声をあげるし、ゆーっくり落ち着いて体を休めるという感じではない。


喉の痛みがなくならないので、医者へ行って診てもらうと、扁桃炎とのこと。

抗生物質やら咳止めシロップやら痛み止めやら点鼻薬やらを処方される。


遠出して旅を楽しむという状態でもないので、当初予定していたラブラブ小旅行はやめて、義父母の家で夫婦水入らずで過ごすことにした。

マクシムは義父母が田舎の家で預かってくれる。

義父母の家はわりと大きい街にあるので、マクシムが生まれて以来ほとんど行くことができなくなった映画やレストランを楽しもうという算段。

いつもマクシム連れでレストランに行くときは、ぐずらないように絵本やおもちゃやぬいぐるみや果物のコンポートを持参して、なるべく時間をもたせるのだけど、やはり落ち着いて食事をすることができないのだ。

まずはミシュランガイドにも載っているというこのレストランで優雅にお食事。

35ユーロのメニューを頼む。

前菜の蟹のテリーヌだけはとてもおいしかったが、蟹の殻がちょっと混じっていたのが残念。

メインの鱸のポワレ、デザートのチョコレートムースは、まあ普通という感じで、全体的にちょっとがっかりだった。


それから映画館で「GRAVITY」(邦題「ゼロ・グラビティ」)を鑑賞。

大スクリーンで見る3Dの宇宙空間の映像はものすごくきれいで、息つかせることのないストーリー展開に私は大満足。

無神論者の夫は、すべては神様のおかげと持っていきたい展開に腹が立つと。


さて翌朝は、うれしい朝寝。

いつもは7時半にはマクシムの声で起こされるのだけど、だらだら寝ていられるってなんて素晴らしいのかしら!


お昼はもうひとつのミシュランガイドのレストランへ。

こちらは15ユーロのメニューで大満足!

前菜のズッキーニとモッツァレラのタルト、メインの鮭のポワレ・キャベツ添え、デザートのリンゴのタルトまで、すべて100点満点のおいしさ。

フランスはおいしいものがたくさんあるグルメの国、ってよく聞くけど、私は今まで本当に満足できるレストランに出会ったことがなかった。

ここはフランスで私の一番のお気に入りのレストランになった。


午後はドライブしながら近隣の小村を観光。

セラミックで村おこしをしている村で展覧会を鑑賞。

それからワイン産地の村でカーヴに立ち寄り、試飲、ワインを数本購入。


夜は家で手作りピザを食べながら、買ってきたワインを飲み、テレビでアルモドバルの「トーク・トゥー・ハー」を鑑賞。

アルモドバル特有の、先の読めない面白さにぐいぐい惹きつけられた。


翌朝田舎の家に帰還。

こうしてたまにはマクシム抜きで二人っきりの時間を楽しむのはいいもんだ。

なにより気分転換になるし、会えない時間の分、マクシムへの愛しさも倍増する。

2日ぶりに会ったマクシムは、歩みも、言葉も心なしか上達しているようで、ますますかわいく、ぎゅーっと抱きしめてはビズの嵐を浴びせるのだった。

こうしてバカンス前半は過ぎていった。