「そうだよね・・・。」


そういったリョウちゃんの表情は切なげだった。


気持ちを理解したほうがよかったのかな・・・。


そう思ったけど、リョウちゃんの気持ちは結婚していない私にはわからない。


わかるはずもない。


その日は家まで送ってもらって別れた。


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次の日、リョウちゃんに会社で会った。


帰りに駐車場で少し話をした。


どうやら、合コンにきてた彼氏が居ないほうの女の子をデートに誘いたいらしい。


こいつ、誰でもいいのかよ・・・(-。-;)


正直そう思った。


けど、リョウちゃんに言わせれば新しい恋をして前の恋を忘れたいらしい。


なんだそりゃ。


あれだけえりのことで落ちてたのに・・・。


奥さんいるくせに・・・。

「俺、失恋したんだ。」


帰りの車の中でリョウちゃんが語りだした。


私はえりに聞いてるからその事実は知ってたものの、言っちゃいけないと思って知ってるとは言えなかった。


複雑だ・・・。


「あ、そうなんだ。だから元気なかったんだね。」


と答えた。


「結婚してるからって恋愛しちゃダメなのかな?」


どうやら、結婚してることを理由に振られたことが相当堪えているらしい。


「うーん・・・。私は結婚したことないからわからないですね。」


正直に答えた。

リョウちゃんの隣に座ると、とても楽しかった。


知ってる人っていうのもあったと思うけど・・盛り上げ上手なのかな?


理由はわからない。


けど、自然にリョウちゃんに触れてる私がいた。


飲み放題もご飯も終わった。


これからどうする?っていうことになって、みんなで漫画喫茶に行くことになった。


ダーツしたり、話したり時間はあっという間に過ぎていった。


女の子の1人が帰らなきゃいけない時間になった。


帰り際に、


「じゃぁ、番号交換でもしようか!」


そう言い出したのは、リョウちゃんだった。


この人慣れてる・・・。


そう思いながら、みんなと番号交換した。


そして、私は行きと同じようにリョウちゃんの車に乗って帰ることになった。

リョウちゃんのお友達は可もなく不可もなくといった感じだった。


1人はおしゃれさんっぽい感じ、もう1人はアクティブな感じ。


私の友達はまだ来てなかったので、店の前で4人で待っていた。


すると、1人友達がやってきた。


もう1人はバイトで遅れるとのこと。


とりあえず、5人で店に入って案内された席にすわった。


ドリンクカクテルグラスを決めてる間に、もう1人の友達もきた。


みんな揃ったところで、乾杯したビール


自己紹介をしながらご飯を食べたナイフとフォーク


最初は向かい合って座ってたんだけど、席替えをしてリョウちゃんの隣の席になった。

家の近くまで迎えにきてもらった。


車の中でたわいもない話をした。


よく考えると、リョウちゃんとこんなに話をしたのは初めてかもしれない。


予定より早く着いたので、少しドライブした車


リョウちゃんはしきりに


「緊張する~。」


と言っていた。


はは、慣れてても緊張するんだ・・・。


そう思った。


私は全く緊張しなかった。


この合コンに出会いを求めてなかったからだと思う。


期待もしてなかったしね。


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到着すると、まだ誰も来ていなかったあせる


少し待つと、リョウちゃんのお友達が2人現れた。


どうやら一緒に来たようだ。

私は合コンというものに参加したことがなかったあせる


周りの友達で参加たいという子がたまたまいたので、2人誘った。


1人は彼氏あり。


もう1人はなし。


2人とも合コン初参加ビール


それに対して、リョウちゃんは社会人。


友達も合コン慣れしてるんだろうなと思った。


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合コンをするにあたって、リョウちゃんとアドレス交換した手紙


店のことや、いろいろ決めなきゃいけないもんね。


当日、友達の1人が遅れそうってことだったので、リョウちゃんに電話をかけてみた。


すると・・一緒に行くことになった。


幹事同士が一緒に行くって・・どうなんだ・・。

えりに振られてからのリョウちゃんは見ちゃいられないほど落ち込んでいた。


その様子が手に取るようにわかった。


明らかに、暗い・・・。


他の社員さんもリョウちゃんのことを気にかけていた。


もちろん私も気にかけていた。


だって、リョウちゃんに何があったか知っているのは当事者であるリョウちゃん、えり。


そして私だけだったから。


けど、リョウちゃんは私が知っていることはもちろん知らない。


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ある日、リョウちゃんから


「合コンしてよ。」


と言われた。


普通なら、断るところだが・・えりのことを知っていたので


「いいですよ。」


そう言っていた。

先に結果を言うと、えりとリョウちゃんは結ばれなかった。


えりは、リョウちゃんが結婚してるということがどうしても引っかかったらしい。


後日、えりはリョウちゃんにこう伝えた。


「結婚してるから、付き合えない。」


その言葉を伝えられてからのリョウちゃんは、すごく落ち込んでいた。


元気がなかった。


誰の目から見ても一目瞭然だった。


自業自得。


そう言われれば仕方がない。


だって結婚してるんだよ?当たり前だよね。


けど・・・私にはリョウちゃんだけが悪いように思えなかった。


えりもあれだけ好きと言っておいて、やっぱり無理とかどういうことなんだろう?


えりに振り回されるだけ振り回されてる。


私はリョウちゃんを気の毒に思ってしまった。


この同情が全ての始まりだった・・・と思う。

バレンタインの前後は、バイトに入ってなかったので、なかなかえりの話を聞くことができなかった。


その間に事態はとてつもない速さで変化していた。


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バレンタインデー。


えりはリョウちゃんを近所の公園に呼び出した。


手作りのチョコレートをリョウちゃんに渡したプレゼント


リョウちゃんはまんざらでもなかったらしい。


だって、すでにえりに夢中だったんだから。


2人は公園でキスをした。


そして、リョウちゃんの車の中で一線を越える直前、


「ホテル行く?」


「今日は、夜遅いからやめとくね。」


えりの家は厳しく、リョウちゃんの誘いを断った。


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「家が厳しくなかったら、確実にやってたと思うよ。」


と、えりはつぶやいた。

えりのリョウちゃんに対する気持ちはどんどん大きくなっていった。


私は、その相談に乗るだけだった。


彼に対して特に興味もなかった。


けど、「不倫」という縁のない世界を覗いてみたい気持ちからえりの話をよく聞くようになった。


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えりとリョウちゃんは時が経つにつれてどんどん仲良くなった。


リョウちゃんもえりに夢中になった。


この人、結婚してるけどこういうの大丈夫なんだ・・・。


そう感じた。


他の社員さんから、リョウちゃんは女癖が悪いと聞いた耳


うん。確かに悪そうだ。。。


それを確信したのは、えりからバレンタインの話を聞いたときだった。