青海林檎です
今日は、青森を代表する名産物、リンゴの歴史についてです
その昔の青森（津軽地方）は、弘前藩の米作奨励により、稲作が盛んに行われていましたが、たびたび不作に見舞われていました。
現在のように、耐寒性の稲の品種が無かったため、1度冷害に見舞われると、大変な飢えに襲われたそうです。
そんな青森も、明治期に入ると、冷涼地でも安定した生産が見込める農作物を生産しよう、という動きが起こり、明治8年に内務省からリンゴの苗木が3本配布されました
明治10年には初めてリンゴの実がなり、明治20年にはリンゴ農園が10ヘクタール開園されました。明治32年には、ロシアへのリンゴの輸出も行われています
ところが、翌明治33年、モニリア病というリンゴの木全体が腐る病気が大発生し、以後、線虫やシンクイ虫などの害虫、腐らん病という傷口から腐敗が始まる病気が流行しました。以後、モニリア病は、たびたび流行するようになりました。
明治36年、病害虫対策を行う害虫係が県農事試験場に創設されました。
この時期に、リンゴの樹形改造、袋かけ、ボルドー液散布などの栽培法を確立したのが、外崎嘉七（とのざきかしち）さんです。
青森りんごの発展に功績を残した代表的な人物 より
外崎さんは、のちに「りんごの神様」と呼ばれたそうです。
明治39年には上海への輸出も行われるようになりました。
以上のように、明治期のリンゴ栽培は、栽培体制の確立と病害虫との戦いの始まりであったのです。
明治期のリンゴの歴史については
青森りんごの歴史：明治－青森県庁ホームページ
リンゴ病害虫については
ヴァーチャルリンゴ博物館
果樹の病害虫の様子の紹介
りんご栽培の代表人物については
青森りんごの発展に功績を残した代表的な人物