今日の御紹介は「スパ・リゾートリバティ」なのです。
だんじりで有名な大阪府岸和田市。その岸和田市にあった「スパ・リゾ
ートリバティ」を御紹介しましょう。
冒頭「あった」と書きましたが、この「スパ・リゾートリバティ」は2012年の
2月に閉鎖となってしまったのであります。
正直申しますと、このブログ「燐夢・太郎のスーパー銭湯へ行こう」では
閉鎖となってしまった温浴施設は御紹介しても意味が無い、と思いまし
てスタート当初から近年にオープンした温浴施設を中心にブログを書い
て参りました。ですが、ブログをアップしようと思いながらも後回しにして
しまっている内に閉鎖となってしまった温浴施設も多々ありまして、これ
らの温浴施設を御紹介する記事をアップする機会を失ってしまった訳で
あります。それら閉鎖した温浴施設の殆どは秘湯ブーム→日帰り温泉
の黎明期→街中スーパー銭湯乱立という温泉レジャーの栄枯盛衰の
流れの中で、立派に庶民のレジャーの目的の一つとして成立していた
業態でありまして、時代の流れに押し流されていった温浴施設は紹介
しない、というのは非常に勿体無く感じておりました。
現在の「街中の温浴施設」という業態を知る上で、昭和の時代に成立
した温浴施設は非常に興味深い施設が多く御座います。このブログ、
燐夢・太郎のスーパー銭湯へ行こうはワタクシ、燐夢のスーパー銭湯
体験記であると同時に日本が世界に誇る「スーパー銭湯」という文化
そして業態の紹介ブログにしたいと思って始めた経緯もゴザイマスので
今回は他の閉鎖となった温浴施設にも触れながら「スパ・リゾートリバ
ティ」を御紹介したく存じます。
昭和60年代、昭和の時代が終わり平成の時代の幕開けを迎える正しく
夜明け前と言った時代でしょうか。
昭和50年代後半は高度経済成長期がまだまだ続くと思われた時代で
あり、沢山の日本人の目が「仕事」から「余暇」へと向けられようとした
時代でした。それは一握りの富裕層だけのモノではなく庶民も含めた
「余暇」の消費対象が枚挙した時代であったとも思います。家電の普及
によるカラーテレビが行き渡った時代。カラーテレビによる観光地の映像
はあらゆる日本人をさらなる消費行動へと駆り立てます。そして空前の
マイカーブーム。一家に一台、とまるで標語のような言葉の響きに日本人
のほとんどが感じていたのは「総中流階級」なのであります。
「カラーテレビ」「マイカー」これらの普及が現在の日本の消費行動を邁進
させたと言っても過言ではないんじゃないでしょうか。
「カラーテレビ」で見た遠方の観光地に「マイカー」で出掛ける。このキー
ワードが昭和60年代前半に空前の「秘湯ブーム」を巻き起こします。
昭和の「温泉ブーム」の立役者となったのは「城崎温泉」と「有馬温泉」
関西における温泉の2大双璧とも言える温泉地に加え岡山の湯村温泉
、和歌山の白浜温泉、龍神温泉なども「行きたい温泉地」にランクされて
いました。しかし現在の日本の「スーパー銭湯ブーム」と違うのは宿泊を
前提とした小旅行だったということです。予算もそれなりに必要となって
きます。ですが予算をそれだけ掛けても遠方の秘湯へ足を伸ばさせる
魅力が「温泉地」にはあったのです。海や山に囲まれたロケーションで
入浴する「露天風呂」、そして「美肌効果」「治癒効果」のある効能。
これらは街中の公衆浴場では得られないと思われ、尚且つ消費行動こそ
が「余暇」と捉えられた時代であります。
この頃には様々な「温泉」を謳った「入浴剤」がブームとなった時代でも
あります。近所の銭湯では温泉に入れない、しかも人が多いと来ている
となると、家風呂でジックリと入浴剤で温泉気分に浸ろうという静かな
ブームにもなりました。ここで「街の銭湯」と「温泉地」の格差が埋められる
ことなく平成に入っていくのです。
これは漫画「サザエさん」に代表される大家族から核家族へ移行する我が
国ニッポンの人口比率にも比例されるようにも思いませんか。
人口比率の格差が温浴施設の各業態の格差を反映してるって興味深い
ですよね。しかしながら「秘湯ブーム」が一段落した平成元年の前後に
その「銭湯」と「温泉地」の格差を埋める温浴施設の業態が登場します。
それが健康ランドと呼ばれる業態なのでした。
過去には様々な「健康ランド」がありました。兵庫県宝塚市にあった「宝塚
温泉 チボリカラカラテルメ」や滋賀県大津市にあった「琵琶湖温泉 びわ湖
パラダイス」や大阪府吹田市の「ミリカ天然温泉 千里の湯」、兵庫県尼崎
市にあった「アーバンリゾートクラブ」、大阪市中央区「ヘルスファーム」、
これらの街中の健康ランドは「温泉」をイッキに身近なモノへと変えて行き
ました。その中の一つにスパ・リゾートリバティの前身となる、「クアオルト
リバティ泉州健康センター」がありました。
昭和63年にオープン以来、沢山の利用客が居ましたが2004年に一旦は
営業を終了してゲームで有名な「ナムコ・スパリゾート」によってリニュー
アルオープンしますが、その後は温浴施設や旅館業を全国展開する企業
「万葉倶楽部株式会社」の経営となり、終に2012年2月末には24年間と
いう歴史に幕を閉じます。
1日約630トンという豊富な湧出量を誇る天然温泉であり、また利用客の
認知度も高いこともあるので復活して欲しいですね。
さて、閉館してしまった「スパ・リゾートリバティ」でありますが健康ランドと
しては現存する同業態としては最大級の部類に入る面積を誇っていたと
思います。館内の施設はゲームセンター・カラオケルーム・売店は勿論の
事、漫画コーナーもありました。御食事処は焼肉・お好み焼き「祭花」と
和食「祭ばやし」、そして大広間にある「お祭り広場」更にはカフェコーナー
「カフェリバティ」と充実し過ぎです。エステ・リラックス系は中国式足つぼ
健康法やボディケアの「トロもみ」、癒足処では足底療法・みみクリーン、
クイックボディケア、「美爪」はネイル、美肌処は韓国式アカスリ、東洋整体
更に「テワラン」ではタイ古式療法、「バンダバルー」はバリ式エステそして
インド式セラピー、「ルマサヤ」はボディケア・足底療法・タイ古式、まだあり
ますスウェーデン式アロマボディケアにハワイアンボディケアにセブ式ココ
ナッツオイル・トリートメントと、これでもかって程の施術が受けられたよう
です。世界のリラクゼーション大集合ってな感じで。
もちろん湯上りに休憩できるリラックスルームや宿泊用のカプセルルーム
もあったりしますが、特筆すべきは理容サロン、そして医院があったこと
でしょう。御医者さんの居る健康ランド、初めてでした。
そして御風呂、千亀利の湯と呼ばれる銀泉であります。その千亀利の湯
を利用した湯船は露天風呂エリアと内風呂の大源泉風呂でしたが大浴場
が天井3階部分まであろうかと思うフキヌケに加え、湯船の広いことから
その開放感には度肝を抜かれました。
大浴場の内風呂は近代的な造りで、巨大ジャグジー風の大源泉風呂や
広い室内のスタジアムサウナ、古代檜風呂とありましてワタクシ、燐夢が
面白い!と思ったのは15m長はあると思われる温水プールでありました。
もちろん男女別の御風呂ですので生まれたまんまの姿、つまり真っ裸で
水泳できました。そして露天風呂は一転して和風テイストで壷湯、露天
岩風呂とありました。
本来なら<スーパー銭湯度><御気軽度><レジャー施設度>の☆を
付けるのですが、閉館してしまった温浴施設ですので敢えて付けなかった
事を御了承下さいませ。
運営会社をしていた「万葉倶楽部 神戸ハーバーランド温泉」の使用温泉
がここスパ・リゾートリバティの源泉「千亀利の湯」でしたので今回の閉店
は惜しまれる限りで御座います。
<スパ・リゾート リバティ>
http://www.manyo.co.jp/kishiwada





