月を掬いにゆこう 池の愁いの宮で

晴れの日に差した 赤い傘の飾り

烈風 チョムスキー

風を飛んだ紅葉(もみじ)

あみだくじはまぐれ 急行列車は外す

 

夜を遂げにゆこう 隠士の修辞の琴で

灯火(ともしび)は暗い懺悔の半旗の渡航

寒風 水茎

レンガを積んでは崩す

落ちたリンゴはウズラ 真野の入江で殺す

 

海鼠壁を伝う薄い螺鈿の上で

下草を薙いだ青い風の梢

松風(しょうふう) カジンスキー

筆を執っては落とす

月の裏は蒔絵 朝の露すら散らす

 

 

「サイボーグ」という曲は、P-MODELのアルバム『KARKADOR』に収録されたものである。その歌詞は、作曲作詞者の平沢進が自らの夢日記にあった言葉を採用したものらしく、それなら(?)自分もこのメロディーに歌詞をあててみようと思って作ってみた次第、要するに替え歌である。こういう替え歌のようなやり方は『ANOTHER GAME』の「BIKE」でもやられているんだとか。あんまり原詞に近すぎてもいけないが、かといって雰囲気を壊さず、くわえて長音や母音などは意識しなければならないところが多く、やってみるとなかなか好き勝手とはゆかぬものである。

 風呂に入っているときに「あみだくじはまぐれ 急行列車は外す」「落ちたリンゴはウズラ 真野の入江で殺す」「レンガを積んでは崩す」というフレーズが、ふと頭に浮かび、これが発端となり、風呂からあがって、数十分で大方を作った。だいたいこういうのは、最初に思いついたものが気に入るものであり、実際、これらのフレーズが最も気に入っている。

 人目に晒すようなものでもないが、せっかく作ったのでここに掲載する。