お久しぶりでございます。
今回は私の父「末春(すえはる)」のことを書きたいと思います。
短気で酒癖が悪く、
妻の名前を一度も呼ばず、「コラッ!」とだけ呼ぶ男。
だが、粗暴な一面だけではなく、
ホームレスの塩野さんを家に招き、酒で持てなす、
正義感に溢れる憎めない男でもある。
そんな鬼と仏を併せ持つ「末春」、
今回は「鬼」の一面ご紹介します。
身長も鼻も高く、中々のイケメンだった末春。
話もそこそこ面白く、盛り場では人気者だったようだ。
女性にモテると男はバカになるもので…、
昭和40年代、当時、旅館はあったが手軽なラブホテルなるものがなく、
夫婦以外でいたすとなると双方の家に行かざるおえなくなる。
中年真っ盛りの末春もオイタをしたくなったらしく、
その場所を探していたのだ。
そして、末春は彼女と「ある場所」を訪れた。
そこは川野家。つまりは我が家。
家族が居ない隙に…かと思いきや、
末春はそんな器の小さい男ではなかった。
末春は家族が食事中によその女と現れたのだ。
「コラッ、帰ったぞ!」
「おかえりなさい。こちらの方は…」
「綾子さんだ。(仮名)」
「えっ?どちらの?」
戸惑う家族、そして綾子さんも同様だった。
少し長くなったので、こちらもまた次回に。
ではでは。