- 噛む犬 K・S・P/香納諒一
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新宿オフィス街で見つかった女刑事の白骨体。
その死の背後には政官を巻き込む巨大な闇が。
彼女の無念は晴れるか。
熾烈な暗闘が始まる。
刑事の魂が軋み、唸る 警察小説、最高の収穫!
正義は俺たちの本能に存る――
新宿副都心の高層ビル群の一角に
沖幹次郎、村井貴理子らK・S・P特捜部が駆けつける。
植え込みから白骨死体が見つかったのだ。
身元は警視庁捜査二課の溝端悠衣警部補。
貴理子が敬意を寄せる先輩だった。
死亡前の動向を探ると、
未解決の轢き逃げ事件を単独捜査していた形跡が浮上。
被害者は暴力団組員で、
溝端は保険金の受取人である婚約者とも接触していた。
彼女が突き止めようとしていたものとは?
やがて警察組織と政財界の闇が口を開く――。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
あの彼女の死の真相、そういうことなのか……。
ネタバレにならないようにと思うので具体的に言えないので難しいけど、
抱えていたもの、人生、最期の瞬間に何を思っていたのか、などなど
あまりに辛くて痛くて気の毒で。
彼女のしていたことの全てに
共感できるわけでも理解できるわけでもないんだけど、
理解できないその行動も、
そんなにまで追い詰められていたということなわけで。
もう一つの方が真実であったなら良かったのかと問われると、
それはそれでまたとんでもなく厭な気持ちになるだろうわけだから
微妙なところか。
イマイチ乗り切れない(好きになりきれない)このシリーズだけど、
次を見つければまた読むしかないか。
気になることが盛り沢山残っているから。
マルさんの行く末だとか、
カシワを含めチームとしてのKSPの今後だとか、
個人としての沖と貴理子のこれからだとか。