『ROMES06 まどろみの月桃』 五條瑛 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

ROMES06 まどろみの月桃/五條 瑛
¥1,995
Amazon.co.jp


世界最先端の施設警備システム・ROMES06を擁する西日本国際空港で、
ついにテロ事件が起きた!?
中国のVIP暗殺を試みるテロリスト・グループのあまりにも周到な計画。
ROMESの天才的なシステム運用者・成嶋は、
故国と家族──すべてを失った男の執念から、

空港を守り抜くことができるのか?
――――― Amazonより


個人的評価 : ★★★★☆


ROMESの優秀さを逆手に取られた感じだろうか。


不法薬物の小口の密輸犯や
暴言・失言癖のあるミュージシャンへの生卵での攻撃、
盗まれた放射性物質(人体にはほぼ影響ないレベル)を材料にした脅迫状。


確かにどれもこれも犯罪で、見過ごすわけにはいかないものなんだけど、
直ちに人命の危機や大惨事に結びつくものではない小さな攻撃。


おまけにそこにVIPの来日やら
砂村の友人の探偵が依頼された人(詐欺師)探しやら
それから発展した殺人事件やらが色々と重なって。


それぞれの攻撃は一見些細なものではある。
だけど、それを幾重にも準備して実行するテロ・グループのリーダーの執念。
まして自身が今置かれた状態を考えると。

そんな状況であれだけのことを計画して指示して実行して。
あの状態だからこそ、

「執念」が強くも深くもなったという部分もあるんだろうけど。


その執念のリーダーと、
「執念」という言葉とは遠いところにいるように思える

成嶋(とROMES)との対決。

「面白かった」というと少々しっくりこないんだけど、
引き込まれた。


あの結果はどちらの(誰の)勝利なんだろう。