- 接近/古処 誠二
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命を賭けた献身の代償が裏切りだとしても
それでも信じていたかった――。
桜の花の咲く頃に
出会うはずのない二人が接近した……。
凄惨な時代に翻弄された十一歳の少年。
歪みを知らない信念が守り通そうとしたものは何だったのか。
極限状態の<沖縄>を研ぎ澄まされた筆致で描く、話題の長編小説。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
4つ寄りの3つ。
ネタバレはしないように、と思うと
どこまで書いていいか難しいけど。
「裏切り」ってそういうことか……。
あまりに残酷だよな……。
今(現代)の子どもとは多少違うとは言え、
命がけの「献身」の代償の「裏切り」も、その結末も
たった十一歳の子どもに背負わせるにはあまりに重い。
「歪みを知らない信念」というのがその残酷な結末を呼んだんだろうか。
その真直ぐさとその強さが。
区長や名護さんほどの
(ある意味での)強さがあれば違った結末だったろうに。