2011年9月に読んだ本。 | 鈴と空のブログ

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読んだ本の紹介を簡単に。
あとは気になる人やニュースなんかについて思ったことを書こうかなと。
たまに真面目なことをかいたりもするかも。

9月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:6952ページ
ナイス数:93ナイス

陽の鳥 陽の鳥
「クローンによるわが子の“復活”」を望む気持ちと言うのは、実際に子どもがいる人なら理解・共感できるものなのだろうか。余計に辛さが増すばかりな気がするんだけど。誰も彼もが理解の枠外にいた。最後に車を運転していた人物については想像したとおりだし、その人にまつわる幾つかのことはえらく唐突な気もしたけど、それでも一息に読んじゃうくらいには面白かった。
読了日:09月02日 著者:樹林 伸
君がいなくても平気 (カッパ・ノベルス) 君がいなくても平気 (カッパ・ノベルス)
水野が好きになれないな……、と思いながら読んで、最後に少しだけ気の毒に。あれはきついよな……。北見の殺人の動機も苦い。あれだけ冷静で鋭い人間が2人で話していて、ニコチンを仕込んだものについてしばらく気付かないのは少々イラついたけど。
読了日:09月03日 著者:石持 浅海
エデン エデン
施設(と言うよりもそこの所長)の目的だとか、本来の対象とは違う亞宮たちが放り込まれた理由だとか、宇賀神という謎の人物だとか、気になることがたくさんで面白かった。何より出てくる人たち(北を除いて)が好き。亞宮と政治犯・思想犯たちとのやり取りも面白い。
読了日:09月04日 著者:五條 瑛
60秒の煉獄 (光文社文庫) 60秒の煉獄 (光文社文庫)
想像してたよりもうんと恐い(気持ち悪い)使い方する人の多いこと……。裏表紙にある「憧れの女性を恣」「憎い男を抹殺」なら解らんでもないんだけど、描かれた60秒の使い方のいくつかは私の理解の枠からは随分と遠い。人助けの60秒にホッとして、延命の60秒に泣かされて、後の殆どは恐怖と嫌悪感と気持ち悪さ。
読了日:09月05日 著者:大石 圭
エチュード エチュード
「犯人すり替え」の方法も、最後に罪を被されると思われる相手も想像したとおりだし、事件の最後は少々呆気ない気がしながらも、何故か好きなんだよな。今野さんだから、という思い込みもあってか?動機には確かに同情すべき点もあるにせよ、それにしてもこれだけの大がかりなことをしでかすと言うのは気持ち悪さも少し。
読了日:09月06日 著者:今野 敏
見えない鎖 見えない鎖
災難を不幸にしない力、信じる心、というのは面白かった。私には残念ながら足りないものだ……。母親がどうもな……。失踪そのものに関しても、現在の姿も、置いていった煙草の意味も、どうも好きになれずで。諸悪の根源である人物のあの最後は少々やりすぎな気もしたけど、わりと面白かった。
読了日:09月07日 著者:鏑木 蓮
黒を纏う紫 黒を纏う紫
五條さんで久しぶりにピンと来なかったな……。話も人も、ついでに“特殊物質”もカルト教団も。
読了日:09月08日 著者:五條 瑛
線
戦争、飢え、マラリア……という点では、先に読んだ他の古処さんと同じなんだけど、何度読んでもしんどい。「線」の重さと脆さ。『豚の顔を見た日』や『銃後からの手紙』が印象的だったか。相手がどんな人間か、知らないから、考えないから闘える(殺せる)という部分もあるんじゃないかな……。
読了日:09月10日 著者:古処 誠二
光の帝国 常野物語 (常野物語) (集英社文庫) 光の帝国 常野物語 (常野物語) (集英社文庫)
なかなか好き。「裏返す」って何?とか、「草」って?とか、そんなことは考えないことにした。何度か涙。
読了日:09月11日 著者:恩田 陸
あの夏、風の街に消えた あの夏、風の街に消えた
感想書くのが難しい。少々他と馴染まないと思ってしまった要素がありながらも、好きか嫌いかなら「好き」ではあるんだけど。周りの人たちが好きなんだ。風太とかハルさんとかスーさんとか。
読了日:09月13日 著者:香納 諒一
オジいサン オジいサン
「可笑し」いとは私は思えなかったんだよな……。私のいまの環境のせいなんだろうか、とは思うんだけど、苦しかった。ただ、最後はちょっとホロッと。
読了日:09月15日 著者:京極 夏彦
本日は大安なり 本日は大安なり
あの双子の姉妹は嫌いだ。わがままな新婦も嫌いだったけど、式当日の彼女はなかなか好かった。りえちゃんのために一生懸命な真空が好き。映一と狐塚と恭司も素敵。元バンドマンの新郎はどうしようもない。プランナー・山井はあの最後で好かった。と、色んな形の幸せを見ても、結婚したいとは思えず。
読了日:09月16日 著者:辻村 深月
感染遊戯 感染遊戯
げんなり、ぐったり……。「事件の背後」にあったもの、いたもの、人たちが抱えていたもの、それぞれの結末、実行犯の言うことのどれもこれも……。おまけに何が嫌だって勝俣が。
読了日:09月17日 著者:誉田哲也
心臓と左手  座間味くんの推理 (カッパ・ノベルス) 心臓と左手 座間味くんの推理 (カッパ・ノベルス)
『月の扉』は読んでないんだけど、さほど問題に感じることはなく。ただ、中で繰り返し言われることもあって、座間味くんがハイジャック時にどんな活躍をしたのか気になって仕方ない。結構えげつない話も多かったか。仕掛けられた罠だったり、左手切断の理由だったり、地下のビール工場で起こりえた最悪の事態だったり。面白かったけど『再会』はちょっと弱かった気がしてしまう。
読了日:09月18日 著者:石持 浅海
遮断 遮断
何を「遮断」するのかと思ったけど、「何を」というよりもこれまでに読んだ古処さんの戦争小説と同じく色々なものを、ということか。
読了日:09月21日 著者:古処 誠二
ディレクターズカット ディレクターズカット
「面白い」とか「面白くない」とか言うのではなくて、「嫌い」だった。主人公ではないし、今まで読んだ本にもそんな登場人物はいたけど、どうにも嫌いで仕方ない登場人物がいて。初っ端でそれにつまづいたせいか、話が進んでもちっとも入ってこない。読むのが大変だったばかりで。
読了日:09月22日 著者:秋庭 俊
贖罪の1オンス 贖罪の1オンス
スーパーヒーローでも正義の味方でもない佐伯の姿や葛藤が面白かった。あれだけお粗末で残念な人たちが出世できてしまうのが「旧態依然」と言われるところなのか。脅迫犯の正体だとか、事件の行く末だとか、色々気になって一気に読んだんだけど、最後はちょっと。したことの幾つかがなんだか嫌な感じが。
読了日:09月23日 著者:保科昌彦
夜の海に瞑れ (角川文庫) 夜の海に瞑れ (角川文庫)
一息に読めはするんだけど、好みかと問われるとまた話が違うのか……。
読了日:09月24日 著者:香納 諒一
タワーリング タワーリング
<ボス>がな……、最後がな……、という感じか。それまでは、思ったほどにはハラハラしないなりに、楽しく読んでたんだけど、何せ最後が「ん?」な感じで。犯人側の複数に、やったことと動機のアンバランスさからくる心地悪さを感じたりもする。
読了日:09月25日 著者:福田 和代
動物園で逢いましょう 動物園で逢いましょう
<鉱物シリーズ>ってこんなにサラッとしてたっけ?と思いながらも面白かった。今までに読んだこのシリーズの中で一番、エディやJDや坂下の気持ちが解った。葉山がいかにからかい甲斐のある人物か、という点で。
読了日:09月28日 著者:五條 瑛
リスの窒息 リスの窒息
明晰な頭脳同士の対決、と言うのはこれまた石持さんではお馴染み。ただ、今回はどうにも片方が厭で。いくら予兆はあったとは言え、あそこまで冷酷に冷徹になれるものか、なんてことはさておくにしても、嫌悪感・気持ち悪さばかりが勝っちゃって。タイトルは最後にストンと。
読了日:09月30日 著者:石持 浅海

2011年9月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


9月は五條さんが好きだということを改めて感じた月だったか。

1冊だけピンと来ないものもあったけど。


読むペースが落ち気味なことや、

「これだ!」「面白かった!」と素直に言えることが減ったのは

たまたまの巡り会わせの問題だろうか。

それとも読むことを楽しむには精神的な余裕が足りないということなんだろうか。