『中庭の出来事』　恩田陸

謎が謎を呼ぶ、物語のロンド

今ここで何が起こっているのか？
恩田ミステリの臨界突破！
増殖する謎のスパイラル

瀟洒なホテルの中庭。
こぢんまりとしたパーティの席上で、

気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。
周りにいたのは、次の芝居のヒロイン候補たち。

自殺？それとも他殺？だとしたら犯人は誰？
それとも、これもお芝居？
互いに交錯し、乱舞するシーン。

芝居とミステリが融合し、

まったく新しい恩田ミステリの幕が開く――。
―――――　帯より

個人的評価　：　★★★☆☆

これまた感想を書くのが難しい一冊。

脚本調で書かれたパート、中庭のパート、旅人のパートと
それぞれがどう展開していくのか、
それぞれがどう繋がるのか、
一つの物語としてどうまとまるのか、が気になって。
引き込まれて読んでる間はわりと面白かった。

んだけど、最後まで読んでみて一番強く残ったのは「？」。
あっちの話とこっちの話の接点が見えたときは
「あぁ、なるほど」と思ったりもしたんだけど
「で、結局何なのよ！？」なんて思ってしまって。

その「？」の残り方が
個人的にはあまり気持ちいいと思えないものだったのが残念。

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