- おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)/中山 七里
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事件の始まりは、密室で消えた2億円のストラディバリウス
プロへの切符をつかむため、練習に励む
学生オーケストラの不安、焦燥、絶望。
音楽に人生を捧げる価値はあるのか。
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」が響くとき、
衝撃の真実が明らかに!
――――― 帯より
秋の演奏会を控え、
第一ヴァイオリンの首席奏者である音大生の晶は
初音とともに、プロへの切符をつかむために練習に励んでいた。
しかし完全密室で保管されていた、
時価2億円のチェロ、ストラディバリウスが盗まれる。
脅迫状も届き、晶は心身ともに追い詰められていく。
さらに彼らの身に不可解な事件が次々と起こり……。
メンバーたちは、果たして無事に演奏会を迎えることができるのか。
ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」がコンサート・ホールに響くとき、
驚愕の真実が明かされる。
――――― 表紙袖より
個人的評価 : ★★★★☆
ピアノだったドビュッシーから、今回はバイオリンがメイン。
やっぱりその演奏シーンは惹き込まれる。
描かれてる曲がすんなり頭に浮かぶわけでもないし
ましてバイオリンの演奏技法だのは分からないんだけど、
何故だかグッと惹き込まれる。
ただ、前作ほどのインパクトはなかったかな……。
その演奏シーンにしても、読む私が2度目のせいか
楽器や曲の馴染みの薄させいなのか。
岬先生はやっぱり相変わらずのパーフェクトっぷりで。
音楽的な部分はもちろん、
観察力・推理力・交渉力・カリスマ性などなど。
現実味はまるでないけど。
ミステリ的にはそんなに驚きはないだろうか。
疑惑を否定しなかったあの時点で犯人も確信できちゃうし
そうなると動機も絞られてくるし。
あとは密室からのチェロ盗難の方法だけか。
現実味だの驚きだの言いながらも、
シリーズの次作が出れば間違いなく読むな。