- 螺旋宮/安東 能明
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赤ん坊たちを襲う不可解な突然死!
不妊に悩む高代夫妻は、念願の我が子を手にした。
しかし、同じようにして赤ん坊を得たカップルのその子たちは、
生後百二十五日目に、ことごとく死を遂げていた。
サスペンス・ホラーの新境地。
「大深度地下」と呼ばれる
地下数十メートルに造られた居住空間。
テレビもない、電話もない、時計さえも持ち込まない。
外界との接触を一切絶った生活を、ひと月の間そこでおくる。
地下で過ごすことによって、
長年待ち望んでいた子供を授かるかもしれないというのだ。
不妊に悩んでいた高代夫妻は、
こうして念願の我が子を得たのだった。
しかし高代は、自分たちのように地下生活を送って
赤ん坊を得た三組のカップルの子供たちが、生後百二十五日で、
ことごとく突然死していたことに気付いてしまう。
その子たちのように、わが子も死んでしまうのだろうか?
地下実験、汐留遺跡、すぎのはらしな、衣胞桶……
高代は、得体の知れない謎に巻き込まれていた。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
一応最後まで読んだので3つ。
入り口はすごく興味深かった。
怪しげな男が斡旋する怪しげな地下生活。
そこで出くわす正体不明の人影やら物音やら。
そこでの生活を送ったとたん、なぜか急に授かった子ども。
母親の身体に表れた謎のマ-ク。
生後百二十五日で死んでしまう赤ちゃん。
何度も意味ありげに描かれる「水」。
他にも、自殺者の残した謎だとかお隣さんだとか、
気になる(興味を惹かれる)ポイントはたくさんある。
ので、途中で挫折しかけながらも何とか最後まで読んでみた。
「自殺者の残した謎」に絡むあたりが苦手なジャンルで。
それもこれも、先に挙げた気になることのために。
結果、一言で表すなら「がっかり」だろうか。
ちょっと表現としてはきついかもしれないけど。
「頑張って」読まなきゃならなかったせいもあるのかな……。
ラストが近づくにつれてだんだん失速してしまった感じというか
かなりの急角度で興味も面白みも落ちてった感じというか。
すっきりもしないし、面白かったとも思えないし、
さほど衝撃的なわけでもないし。
とにかく私の好みではなかった。