- スピカ―原発占拠/高嶋 哲夫
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サントリーミステリー大賞受賞第1作
元原研研究員の大型新人が世に問う渾身の長編問題作!
チェルノブイリを上まわる災厄が日本を襲う。
世界最大の原発を暴走させる謎のテロ集団の目的とは?
人類史上最悪のテロ 臨界!!日本列島
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★★☆
あれだけ訓練され組織立った武装グループが原発占拠、
鎮圧を図った側はことごとく倒れほぼ壊滅状態……。
なんてとんでもない事態に、
早い段階から引き込まれて一気に読んじゃった。
原発がテロ組織のターゲットになる、という話は
他にも読んだり見たりしたことはあるけど、
これだけたくさんの犠牲者が出た話はそうないんじゃなかろうか。
それだけたくさんの人が殺されたわりに、
特にラストは少々呆気なかった気も少ししてしまう。
描かれてる内容は「呆気ない」とは程遠いんだけど
印象がどうもサラッとしか残らない感じ、というか。
テロ組織側の目的なり、それに手を貸した博士の言い分なりが
イマイチ盛り上がらないまま終わってしまった。
今目の前にある自分や仲間の命と
数十年やそれ以上の長きにわたる世界の未来と
天秤にかけなきゃならない状況は
(おまけにどちらを選んでも
事態は悪くなる一方だと分かりきっているとなると)
創作だと分かって読んでいるだけでも疲れてしまう。