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一通の手紙が全米を恐怖に陥れた!
<地獄の兵器>に隠された秘密。
疑惑に彩られた大統領補佐官の死。
気鋭が描く渾身の長篇サスペンス
二人が出会ったとき、事件の真相が姿を見せ始めた。
ケン
(カリフォルニア州バードン
『デイリー・カリフォルニアン』副編集長)
ファーストクラスメールを受け取った。
差出人の名前はない。
スタンプはサンディエゴ。
中には、一枚の紙が入っているだけだった。
宗教的な意味を持つ幾何学模様。
最初見たとき、そう思った。
しかしそれは何かの図面だった。
右上にはSSIのスタンプが押してある。
ウォーレン
(『ワシントン・ポスト』政治部記者)
デスク前のボードにメモがあった。
<カーリー氏から電話。またかけ直すそうです>
男は電話してきた十二時間ほど後、
胸を撃たれて死んでいるのを発見された。
ただし、このカーリーという男が
大統領補佐官フランク・カーリーであればの話だが。
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
4つ寄りの3つ。
タイトルから想像した話とは随分違ったな。
「想像」というより「期待」だろうか。
原発を描いたものかと思った。
それにまるで触れてないということもないんだけど。
想像したのとは違ったなりにわりと面白かった。
面白かったけど、少々疲れてしまった感もある。
一人の科学者の人生と一人の大統領補佐官の死、
さらにはそこからタイムリーな話題でもある
“国家機密と知る権利”みたいな問題も絡んできて。
それくらいまではただ面白かったんだけど、
どんどん話が大きくなっていくし、
手段を選ばない複数の組織が絡んできたり、銃撃戦があったりで
付いていくのに疲れてしまった、という感じか。
黒幕の正体にそんなに驚きはない。
あんな意味ありげに書かれてそれっきりなわけがない。
ただ、その引き際の悪さ・見苦しさにはうんざり。
物語の中ではよく見かける足掻きなんだけど
記者2人も言うようにあまりにみっともない。
補佐官の娘に泣かされた。
ほんの一言なんだけど。
あれくらいで泣いてしまうなんて
私も歳をとったってことなのか。