- 修羅の終わり (講談社文庫)/貫井 徳郎
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「あなたと私は前世で恋人同士だった」
僕を戦慄させた奇妙な一言!
記憶喪失の青年と刑事が時を越えて絡み合う
連続爆破事件の行末は……。
書下ろし異色長編サスペンス
ホームに降り立った瞬間、身裡に緊張が走った。
今この時から、駆け引きは始まっているのだ。
久我恒次は傍目からはわからぬ程度に軽く深呼吸し、
改札口へと階段を下りた。
◎
こうした被害の訴えを微に入り細を穿って聞き取るのは、
鷲尾たち防犯課の刑事の密かな楽しみでもあった。
実際のレイプの状況を、被害者本人の口から
克明に聞かされるのは、凡百のポルノ小説など
及びもつかないほどの迫真力があるのだ。
◎
なんてたちの悪い酔い方をしたんだろうか、僕は。
自分の名前もわからないなんて、しゃれにもならない。
いいからふざけてないで、軽く深呼吸でもして名乗ってみるんだ。
ほら、お前の名前は―――。
――――― 1997年版 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
久我、鷲尾、“青年”の3人を主人公にしたそれぞれの話。
そのそれぞれが最後にどう繋がるのか、どう絡んでくるのかって
ワクワクしながら読んだんだけど…。
一言で感想を言うとすると「疲れた」。
長いってことと、内容がしんどいってことで。
公安刑事のやり方とか暴力(性暴力含む)とか、
読んでて楽しいものじゃない。
それでも最後に待っているであろう驚きや
感動に期待して読んだんだけど。