『ブルー・ハート』遂に鑑賞 | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

10年の歳月を経て完成したキューバのインディペンデント映画(今のところ本国では公開不可能)『ブルー・ハート』を本日、監督の厚意によって〈一回限りノンストップでのオンライン視聴〉を許され、鑑賞することができました。


キューバ初のクラウドファンディングとして、ここに紹介したのが、2013年6月のこと。
そして、ようやく&めでたくモスクワ国際映画祭で上映されたのが、昨年の4月。

 

この間の紆余曲折を知る者としては待望の日を迎えたわけですが、正直言って、トレーラーを見た限りでは、好みじゃないかも…という懸念もありました。

が、実際に見ると、トレーラーの印象よりも静のイメージ。

それでいて、一瞬たりとも緊張感が途切れず、すごく気に入りました!


 

サイエンス・フィクションという体裁をとっているけれど、キューバの現実を反映しており、誠実で勇気のある作品!


因みに、一人で観るのはもったいないし、聞き取りも自信がなかったので、キューバ映画への関心を共有する近所のアミーガ(ネイティブ・スピーカーでキューバ在住歴あり)と一緒に見ました。

「用事があるから1時間で帰る」と言っていた彼女でしたが、見始めたら止められなくなり、見終わった後は互いに顔を見合わせ「すごい良かった!」と大満足。
その後も興奮が冷めず、夕方また会って2時間近くお喋りしました。


彼女も私も一回見ただけでは分からない点も多々あったのですが、本作は未来のキューバ映画史に残る作品だと思うので(この作品がキューバで上映される日が来ることを願います)、引き続き注目していきたいと思います。

そうそう、日本のアニメのシーンもあるのですが、“声優”を務めてくれた日本の方々の熱演も素晴らしかったです。


というわけで、今日は(朝ドラをまねて)「念願の『ブルー・ハート』がようやく見られたから、3月10日は《ブルー・ハート記念日》」。
ディストピアを描いてたけど、私には記念すべき日になりました。