第15回ラテンビート映画祭・前半のメモ | MARYSOL のキューバ映画修行

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【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

恒例の、しかも今年は15周年となる「ラテンビート映画祭」の前半が終わりました。

私はオープニングセレモニーを含め、以下の作品を鑑賞しました。

『エルネスト』と『アワ・マン・イン・トーキョー』(この2本は2度目の鑑賞)

『相続人』

I Hate New York

『カルメン&ロラ』

『サビ』

『アブラカダブラ』

 

以下、メモです。

①ゲストたち@オープニングセレモニー

今回のゲストは、日本から『エルネスト』の阪本順二監督と主演のオダギリジョー。LGBT活動家の東小雪さん。

スペインから、『カルメン&ロラ』のアランチャ・エチェバリア監督、『アブラカダブラ』のパブロ・ベルヘル監督、『I Hate New York』のグスタボ・サンチェス監督。

 写真は映画祭FBから拝借

 

各監督からは上映作品の簡単な紹介がありました。

そのなかで特に印象に残ったのが『カルメン&ロラ』のエチェバリア監督で、「初恋の忘れがたい衝撃」を強調。

その言葉を胸に刻んで、後日作品を拝見したのですが、すぐに納得!

互いに惹かれ合う17歳の女の子たちが瑞々しくて、まぶしくて、素敵でした!

(でもロマ社会という閉鎖性のなかで、ものすごいタブー視されてしまうのですが)

 

おっと、話が逸れましたが、オープニングセレモニーを始め上映後のQ&Aは、ゲストの方と直に触れ合える貴重な場。

どんなにネットで映画が見られるようになっても、このライブ体験に優るものはありません!

ラテンビート、来年もその先も頑張って!!

 

LGBT

前半に上映された映画のほぼ半分がLGBT系作品だったため〈偏向気味では?〉という声も聞かれましたが、『カルメン&ロラ』にしろ『相続人』にしろ、レスビアンという関係よりも、前者は「初恋」もしくは「人を好きになることの普遍性」、後者は「自立」もしくは「中年女性の自我の目覚め」がテーマとして際立ち、人間ドラマとして心に深く刻まれました。 

また、ロマ社会(カルメン&ロラ)やパラグアイ(相続人)を垣間見られたという点でも興味深い鑑賞体験になりました。

 

I Hate New York』も10年という歳月をかけて取材したドキュメンタリーですが、対象への敬意ある作品からは、学ぶ点が多いといつもながら感じます。

3日夜の上映後は、監督のお友達も登壇しお話して下さり、ゴージャスでした。

 こちらの写真も映画祭FBから拝借

 

③ブラジル映画

今回からラテンビート映画祭はブラジル映画祭も兼ねるようで、前半では『サビ』が上映されました。

『サビ』は、SNSが発達した現代ならではの問題を扱っていて、国境を超えた普遍的な作品として、ぜひ一般公開して欲しいと思いました。幅広くお勧めしたい作品。

横浜では1123日(金・祝)にブルク13で上映されます。

 

さて、東京(新宿バルト9)でのラテンビート映画祭。後半は9日(金曜)から

ブラジル系映画3本を皮切りに、ヴィム・ヴェンダース監督の『ローマ法王フランシスコ』や、『彷徨える河』に続くシーロ・ゲーラ監督の『夏の鳥』、アンゴラ内戦を描いた『アナザー・デイ・オブ・ライフ』など期待作が続きます。

この機会をぜひお見逃しなく!

 

詳しい情報は、映画祭HPで。http://lbff.jp/ 

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