恒例の、しかも今年は15周年となる「ラテンビート映画祭」の前半が終わりました。
私はオープニングセレモニーを含め、以下の作品を鑑賞しました。
『エルネスト』と『アワ・マン・イン・トーキョー』(この2本は2度目の鑑賞)
『相続人』
『I Hate New York』
『カルメン&ロラ』
『サビ』
『アブラカダブラ』
以下、メモです。
①ゲストたち@オープニングセレモニー
今回のゲストは、日本から『エルネスト』の阪本順二監督と主演のオダギリジョー。LGBT活動家の東小雪さん。
スペインから、『カルメン&ロラ』のアランチャ・エチェバリア監督、『アブラカダブラ』のパブロ・ベルヘル監督、『I Hate New York』のグスタボ・サンチェス監督。
各監督からは上映作品の簡単な紹介がありました。
そのなかで特に印象に残ったのが『カルメン&ロラ』のエチェバリア監督で、「初恋の忘れがたい衝撃」を強調。
その言葉を胸に刻んで、後日作品を拝見したのですが、すぐに納得!
互いに惹かれ合う17歳の女の子たちが瑞々しくて、まぶしくて、素敵でした!
(でもロマ社会という閉鎖性のなかで、ものすごいタブー視されてしまうのですが)
おっと、話が逸れましたが、オープニングセレモニーを始め上映後のQ&Aは、ゲストの方と直に触れ合える貴重な場。
どんなにネットで映画が見られるようになっても、このライブ体験に優るものはありません!
ラテンビート、来年もその先も頑張って!!
②LGBT
前半に上映された映画のほぼ半分がLGBT系作品だったため〈偏向気味では?〉という声も聞かれましたが、『カルメン&ロラ』にしろ『相続人』にしろ、レスビアンという関係よりも、前者は「初恋」もしくは「人を好きになることの普遍性」、後者は「自立」もしくは「中年女性の自我の目覚め」がテーマとして際立ち、人間ドラマとして心に深く刻まれました。
また、ロマ社会(カルメン&ロラ)やパラグアイ(相続人)を垣間見られたという点でも興味深い鑑賞体験になりました。
『I Hate New York』も10年という歳月をかけて取材したドキュメンタリーですが、対象への敬意ある作品からは、学ぶ点が多いといつもながら感じます。
3日夜の上映後は、監督のお友達も登壇しお話して下さり、ゴージャスでした。
③ブラジル映画
今回からラテンビート映画祭はブラジル映画祭も兼ねるようで、前半では『サビ』が上映されました。
『サビ』は、SNSが発達した現代ならではの問題を扱っていて、国境を超えた普遍的な作品として、ぜひ一般公開して欲しいと思いました。幅広くお勧めしたい作品。
横浜では11月23日(金・祝)にブルク13で上映されます。
さて、東京(新宿バルト9)でのラテンビート映画祭。後半は9日(金曜)から。
ブラジル系映画3本を皮切りに、ヴィム・ヴェンダース監督の『ローマ法王フランシスコ』や、『彷徨える河』に続くシーロ・ゲーラ監督の『夏の鳥』、アンゴラ内戦を描いた『アナザー・デイ・オブ・ライフ』など期待作が続きます。
この機会をぜひお見逃しなく!
詳しい情報は、映画祭HPで。http://lbff.jp/
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