アルフレド・ゲバラ (1925~2013年)
主な資料:アルフレド・ゲバラ著 revolución es lucidz
紫の印字部分はタッド・シュルツ著「フィデル・カストロ カリブ海のアンチヒーロー」
1925年12月31日生まれ(カストロより数か月早い)
父は鉄道エンジニアで、鉄道労働者組合の創設者
1945年 ハバナ大学人文学部(哲学科)入学
入学後まもなくフィデル(法学部)の評判を聞き注目する。
第一印象は“ハリケーンのような男”
当時のアルフレドはアナーキストだったが、マルクス思想に急接近していた。
1947年 FEU(大学学生連盟)の選挙でフィデルを破る。
1948年 フィデルと共に「反帝国主義学生同盟*」の組織化に参加
*民族主義と反ヤンキー主義に重きを置くラテンアメリカ学生連合
アルフレドはフィデルこそ、そのリーダーにふさわしいと確信していた。
4月、予備会議がコロンビアの首都ボゴタで開催され、2人は渡航する。
現地で、ボゴタソ(政治暴動)に遭遇し、革命の洗礼を受ける。
1953年 モンカダ兵営襲撃
アルフレド、PSP(人民社会党=旧共産党)を離党
離党の理由:PSPは革命に反対していた。
「7月26日運動」に参加、逮捕、投獄、釈放、地下活動
1956年12月、フィデルがグランマ号でキューバ上陸。アルフレドもハバナで闘争に参加
再び逮捕、投獄。父(フリーメイソンのグランドマスター)のおかげで釈放される。
亡命(ジャマイカ→ベリーズ→メキシコ)フィデルの残した部隊に参加
1958年 メキシコで『ナサリン』(ルイス・ブニュエル)の助監督をし、
ブニュエルの反教権主義を踏襲する。
1959年 革命成就
フィデルに呼ばれ、革命計画調整局*で革命法の作成に加わる。
*フィデルのために重要な政治上の任務を遂行する匿名工作班
メンバー:チェ、アルフレド、ビルマ・エスピン、セリア・サンチェス他
3月24日 映画芸術産業庁(ICAIC)創設~1981年10月まで長官を務める。
(革命法のあと)フィデルから映画法を準備するよう言われたアルフレドは、
第一に『映画は芸術である』という基本理念を掲げる。
「映画を創造できる国家組織はないが、適切な精神と創造的雰囲気と配慮をもって
その生成を助けることならできる」(本人の発言)
1969年 ICAIC音響実験グループ創設(Grupo de Experimentación Sonora de ICAIC)
70年代の灰色の時代もICAICには批評精神と創造の自由の余地があった。
1979年 新ラテンアメリカ国際映画祭を創始、晩年まで同代表を務める。
1981年10月~1991年 パリでユネスコのキューバ大使を務め、その後ICAICに復帰。
ラテンアメリカ映画委員会名誉委員
新ラテンアメリカ映画基金最高顧問
キューバ高等芸術学院名誉教授
2013年4月20日 心臓発作にて逝去(享年87歳)
受賞歴
2003年 キューバ映画賞
2008年 Latinidad賞
2009年 ホセ・マルティ勲章
2010年 Ángel de la jiribilla賞
フェリックス・バレラ最高勲章
フェデリコ・フェリーニ金メダル
レジオン・ドヌール勲章(階級:コマンドゥール)
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