来日ゲストの舞台裏 | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

きょうはラテンビート映画祭 に来てくれたゲスト のこぼれ話を披露します。

と言っても、スタッフになってみると雑用に追われ、ゲストと接する時間は意外にありませんでした。
観客だったときは、Q&Aで質問したり、一緒に写真を撮ったりできたのに・・・
というわけで、特別披露するほどのエピソードもないのですが・・・


映画祭オープニングの朝、スペインからロンドン経由でアナ・デ・アルマス到着。
MARYSOL のキューバ映画修行-アナ 事前に依頼されていなかったのに、朝いきなり電話で「数時間後にアナがリムジンで到着するから迎えに行って」と電話あり。
シャワーを浴びて、のん気に髪を乾かしていた私は「エ~ッ!? 絶対に無理!」と、電話を切ったものの、その後ネットで場所や時間をチェック。

なんとか間に合うと分かったので、「行きます」とコールバックして出かけました。滑り込みセーフ!


リムジンから降りてくる彼女を見つけ「アナ~!」って声をかけると、「オラ!」とニッコリ。その笑顔を見たとたん、心に陽が射したみたいに「来て良かった」と思いました。

スーツケースを受け取ったのち、タクシーでホテルに直行。
タクシーの中で「私、キューバ映画に興味があるの。『低開発の記憶(メモリアス)』がきっかけで、もう6回もキューバに行ってるのよ」と、昨年のキューバ土産のアクセサリーを示しながら言うと、「うん。そのアクセサリー、すぐにキューバのだって分かったわ。『メモリアス』のビデオはうちにもあるわよ」とアナ。

すっかりお喋りに夢中の私たちに、運転手さんはなぜか冷たくて、降りるとき「道案内してくれなきゃ困るよ」と怒られてしまいました。

チェックイン後、アナに「3時ごろ迎えが来るから」と言って、ひとまずお別れ。

その後彼女はずっとホテルで寝ていたみたい。
そうそうアナは日本食ファン「スシを食べるのが楽しみ~!スペインでも週に1回は食べてるのよ」「飛行機で出たミソスープも美味しかったわ。思わず、もう一杯ちょうだいって頼んじゃった」。

 ☆アナ・デ・アルマス紹介記事:http://ameblo.jp/rincon-del-cine-cubano/entry-10317886797.html


MARYSOL のキューバ映画修行-Andres Wood小 アンドレス・ウッド監督とは、午後ふたたびアナを迎えにホテルに行く途中の道で偶然会いました。

ネットで見た人とそっくりの外国人が、缶コーヒー片手に前を歩いていたので、「アンドレス・ウッド監督ですか?」と声をかけると、別に驚いた様子もなく「そうだよ」とニコニコ

「私、ラテンビート映画祭のスタッフです。どうぞ宜しく。いつ日本に着いたんですか?」
「ついさっき着いたばかりなんだ。今スシを食べてきたところだよ」。
「え?お一人で?美味しかったですか?」
「うん。美味しかったよ」とあいかわらずニコニコ。
“ラテンの男”というより、人なつこいアメリカ人みたいな印象。そのイメージを上塗りするように、ホテルのレセプションでも、「このあたりに散歩に良い公園はない?」などと気さくに尋ねていました。

映画の内省的なイメージとは違って、すごく明るい感じの方。


映画祭のオープニング写真 に写っている方たちが今年のゲスト全員だったのですが、アナとウッド監督とスネイデル監督以外は、すでに前日に到着。
迎えはボランティアさんが行ってくれました。でも、到着予定のゲストが現われなかったり、大慌てしたみたい。ご苦労様でした。

幸い一日遅れで来日し、オープニングにも間に合いましたが、一同ハラハラしました。


ところでスネイデル監督とエンメ(写真右)は、たぶん2度目の来日。MARYSOL のキューバ映画修行-エンメ
エンメは東京にお友達がいるようです。だからアテンドなしで、十分東京を楽しんだ様子。


ハビエル・フェセル監督もすでに来日の経験があるうえ、今回は仲間2人と一緒。↓

              MARYSOL のキューバ映画修行-カミーノのスタッフ

面白いことに、このスペイン3人組(左からプロデューサー、俳優のビクトル、フェセル監督)とスネイデル監督夫妻は、渋谷?で安い(4000円くらい)の自転車を買い、もっぱらサイクリングで東京を探索していました。
私とアルベルトが夜11時半ごろ、映画館を出て信号待ちをしているときも、後ろから「オラ!」と自転車にまたがった3人組に声をかけられ、「何してるのぉ?」と驚く私たちに「今、オキナワ料理を食べてきたんだ。美味しかったよ!」と言って、颯爽と(実は、エッチラオッチラと)雑踏の中に消えて行きました。
なんだか不思議な光景でした。


MARYSOL のキューバ映画修行-Roberto Sneider小 一方、スネイデル夫人は、自転車で転倒したとのこと。幸い大したことはなかったものの、目の縁に小さなキズを作ってしまい、サングラスをかけていました。

←スネイデル監督は奥様と来日


滞在中、どのゲストもQ&Aに意欲的に臨んでくれたことが一番感動した思い出。
予定にない日なのに会場に現われて、自発的にQ&Aをしてくれたこともありました。


もう皆さんとっくに帰国されましたが、実はまだ一人だけ日本に残っているゲストがいます。
その人の名はビクトル映画『カミーノ』で、劇団の先生役をしていた人です。
根っからのエンターテイナーで、タクシーのなかでも、カーラジオと称して歌を歌ってくれたり、横で真剣にハンドルを握る運転手さんに向かって「歌よりスポーツ中継の方がいい?」と訊いて、実況中継のマネゴトをしたり…

前日アナと乗ったタクシーの運転手さんに怒られた経験から、降りるときに「やかましくてスミマセンでした」と謝ったら、「いえ、言葉は分からないけど、楽しかったですよ」とフォローしてくれました。


公式パーティーでは、ゲストたちは会場の上にあるカラオケルームで盛り上がったようです。
他にも皆一緒に食事(スシ?)に行ったり、シルク・ドゥ・ソレイユ のショーに招待されたり、何かと一緒に行動する場面があったようです。

これが縁で何かコラボレーションするプロジェクトがうまれたらいいな、と密かに期待しています。