るー’s Memorandum of life -14ページ目

るー’s Memorandum of life

全ての記事が自分のメモです。

『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド(上・下)』
新潮文庫
村上春樹
昭和65年

ハードボイルド(現実世界)と世界の終わり(意識、空想世界)が舞台の物語。

ハードボイルドな世界で、私は計算士の仕事をしていた。35歳、数年前に妻と猫が家を出て行き、こじんまりとしたマンションで一人暮らし。計算士は脳の中で数値を暗号化するのが仕事だ。またシャフリングという作業は組織の者が脳の中をトンネルのをように何かを通過させ情報を抜き取っていく事だ。この作業は危険なので私が属している「組織(システム)」によって凍結されている。「組織」が情報を守る一方でそれを盗み出そうとするのが記号士であり「工場(ファクトリー)」の人間である。
 かつて「組織」に属し今は自身の研究に明け暮れている博士に呼び出され、凍結されているはずのシャフリングをするよう命じられる。汚水を飲み腐敗した物を食べ光を嫌い時に人を襲うやみくろと記号士が手を組みとても危険なのだという。暗闇の地下にある研究所を訪れ滞りなくシャフリング作業を行ったお礼として箱をもらう。中には博士のコレクションの1つである獣の頭骨が入っていた。それが何か調べるため図書館へ行き、受付の女性と親しくなる。それは一角獣の頭骨だった。

 世界の終わりの中で僕は図書館で獣の頭骨から古い夢を読み取る「夢読み」の仕事をしている。僕の仕事を手伝ってくれる女性がいる。彼女は頭骨を運びしまい、時にサンドイッチを作り熱いコーヒーを淹れてくれる。この街に来る前何をしていたのか、どうやってここに来たのか全くわからない。この土地に入る時、門番の前で影を捨てた。そうしなければこの街に入る事が出来ないからだ。影はこの街の地図を作るようにと僕にいう。ここは壁に囲まれていて完全であるが不自然である。僕は影と一緒に必ずここを出ようと誓う。が、この街に住み馴染んでいくと同時に、居心地の良さを覚える。それは僕が徐々に心を失いつつあるということなのだと影に知らされる。

 現実世界では突然2人組の男がドアを壊し家中のあらゆるものを破壊して行く。「もうじき組織の奴らが来る。俺たちがきて頭骨を探していたと言え。でもあんたはそんなものは持ってないし何も知らないと言うんだ」彼らが帰ったあと組織がきて、その後博士の孫娘であり助手であるピンクスーツの太った女性がやってきて言う「助けて。世界が終わってしまうのよ」地下にある博士の研究所はやみくろ避けが破壊され室内も荒らされていた。非常口から暗闇を抜け蛭が蔓延る穴だらけの道を抜けていくとやみくろが聖域と定め近づけない場所で博士が待っていた。博士は私に言う「ある装置が壊れてしまい、シャフリングした事であなたの頭の中に組み込んだ第3回路が動き出してしまった。あなたの意識は恒久的に時間や空間の広がりや生死や自我のない“世界の終わり”の中で生きることなってしまった」

 影がかなり弱って今にも死にそうだと耳にし、僕は影に会いに行くことにする。ここでは誰も他人を羨んだり嘆いたり悩んだりすることがない。年老いて死の予感に怯えることもない。そして正直言って図書館の女の子に惹かれている。ここから逃げ出すことを躊躇っていると僕は影に告げる。影は言う「あの子には心がない。彼女の影は遠い昔に死んでいるのだから。この街の完全さは心がないことで成立している。憎しみや欲望がない代わりに喜びや愛情もない。君のやっている夢読みとは心の重圧を吸って死んだ獣の心を大気中に解放することなんだ」

 現実世界にて、私は自分の人生を振り返ってみた。多分もう一度やり直せるとしてももう一度同じような人生を巡る気がした。それが私自身だからだ。世界の終わりの不死の世界では失った物を取り戻して幸せを手にするかもしれないがそれは別の私の人生であり私は死ぬのだと便宜的に考えることにした。最後に図書館の受付の女性と食事をし寝た。満ち足りた気分だ。そして朝の光の中で目を閉じた。

 影は僕を説得し、僕は思い直し現実世界とこの世界の終わりが唯一通じているであろう溜まりの水面に赴く。季節は冬で例年にも増して寒く降りしきる雪の中やっとの思いでたまりへと到着した。早く行かなければ門番が追ってくるだろう。しかし僕の心は決まっていた。僕はここに残るのだ。たとえ影と離れその事で心を無くし、世界の終わりの深い森に追放されようとも図書館に残した女の子を置いて行くことはできない…と。僕は彼女の心を探し出したいのだ。これは僕の責任なのだと。影は言葉を失うが決意が変わらないことを察し幸せになれよと一言残したまりへ飛び込んでいった。僕はもう戻れないしどこにも行く事も出来ない。彼女は待っているだろうか?ただ鳥だけがこの街の壁を飛んで行くのだった。

〜〜
高校の時に読んだのだが内容記憶になく再読。村上氏の小説はわりと読んだと自負しているが現実と空想が交錯して行く感、ファンタジー感で結構好きな小説だった。世界の終わりは当初不自然で危険で嫌悪する場所だったのに街に馴染んで行くと同時に心の葛藤や起伏がなくなって行く感じ、むしろこの街に居続けることはいけないのか?と問うてしまう感じ、そして影に諭されて心を取り戻していく様はやはりとても上手いと感じた。現実世界では救えなかった元彼女を救うため、氏は小説を書き続けているらしい。1Q84を途中でやめて以来久しぶりに読んだが、ノルウェイの森を読み返すのは気が重いし色彩を失った〜〜も何故かあまり気がすすまない。がハードボイルドワンダーランドは出版されて30年経っても村上氏の世界観がよく出ているしなかなか良かった。…と言って人に強く勧められないのが不思議。
グレート・ギャツビー
スコット・フィッツジェラルド
村上春樹訳
2006年
中央公論新社

登場人物
●ギャツビー ウエストエッグ住人、ドイツ系アメリカ人
●ニック 語り手 スコットランド系アメリカ人
●デイジー 高級地イーストエッグ住人 アイルランド系アメリカ人
●トム デイジーの夫 
●ベイカー  プロゴルファーの女性
●ジョージウィルソン ガレージオーナー 貧困層
●マートルウィルソン ジョージの妻 トムの愛人


 シャンパンを飲み、プールで泳ぎ、オーケストラが音楽を奏で、毎晩夜空に花火が打ち上がる。招待状持たない客が好きなだけ騒ぎ帰って行く。そしてまた翌日開かれる盛大なパーティのため執事たちは割れたグラスを拾い集め飾りを付け直している。しかし毎晩隣家で開かれるこの豪華すぎるパーティ、誰がどのような目的で開いているのか、知るものは誰もいない。

 〜〜〜
 かつての恋人デイジーの愛情が変わることなく続いていると信じ、戦地に赴いた5年間の空白を埋めるべくデイジーを探し続けるギャツビー。ギャツビーは自身の存在に気付いて欲しい、見つけ出して欲しいその一心で、湖畔を挟んだデイジー宅のちょうど反対側に城のような豪邸を築き、宴を開いてるのだった。

「トムとの結婚は自分を待ちくたびれ仕方なくしたことで愛などなかったのだと言えば、君と僕の全てがうまくいく」とデイジーに諭すギャツビー。

 トムはギャツビーに「お前は薬局という表向きのビジネスをしながら実は大富豪を株操作で陥れた偽りの成り上がり。お前とは生まれが違う、血統が違う、何もかもが違うのだ 」と罵られギャツビーはまるで人殺しの形相でトムに殴りかかろうとする。それを見たデイジーのギャツビーへの愛は一気に冷めてしまう。「トムを愛してたことがなかったとは言えない。あなたは多くを求め過ぎなのよ…」

 ギャツビー、デイジー、トム、ベイカーそして僕は街へ出た。ギャツビーとデイジーが乗った車は突然道に走り出て来た女性をはねてしまう。彼女は即死だった。そしてその女性はトムの愛人のマートルであった。ギャツビーはこの事故について決して真実を語るまいと誓う。実はデイジーが車を運転していたということを。

 車の目撃情報や彼女が身につけていた宝飾品からマートルを引き殺したのは、ギャツビーだと決めつけたマスコミは「大富豪ギャツビー愛人轢き殺し」と大々的に取り上げる。マートルの夫、ウィルソンは銃を片手にギャツビーの元へ。

 豪邸のプールサイドで、ギャツビーはデイジーからの電話を今か今かと待っていた。「どこか遠くへ一緒に行きましょう」という一言を言うためデイジーは電話をかけてくるはずだと。しかし彼の背後に現れたのはウィルソンであった。彼は迷う事なく引き金を引き、ギャツビーを銃殺し自身も自殺してしまう。

 ギャツビーの訃報を受け死を悼む者、花や手紙を贈る者は誰もいなかった。かつて何百人と言う人が毎夜彼の自宅で騒ぎ踊り飲み好き勝手過ごしていたと言うのに…。トムとデイジーは娘を連れ、彼の死から遠ざかるように旅に出てしまった。彼の葬儀にやってきたのは僕と、年老いたギャツビーの父親だけだった。

〜〜〜
 村上氏はあとがきにこの作品へ寄せる思いを30ページに亘り記載している。人生の中で巡り会った重要な本3冊を挙げるとしたらドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』とレイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』そして『グレート・ギャツビー』であり、中でも本書に出会わなければ小説家にさえなっていなかったかもしれないと記している。本書は情景が極めて繊細で鮮やかに描写され情念や感情が精緻であり、一行一行丁寧に読まなければその素晴らしさが理解できない。だからこそ文章のリズムを損なわいよう時には小説家としての想像力を活用して翻訳したという。40年以上この小説を宝玉のように慈しんできたという村上氏の渾身の翻訳を楽しんで頂きたい。


また那須へ行ってきた!

以下メモ

パン屋→レイクビュー→ホテル
→アウトレット→千本松

ずっっと行きたくて四年ぶりくらいにやっと行けたパン屋…街はずれの林の中をずっと行った先にある小さなパン屋さん。テイクアウトしてレイクビューで食べたけど、あれ?なぜ?…美味しくない…かたい…ので名前は伏せておく。

レイクビュー
大人3000円で入園料+3500円分の乗り物チケット付きを事前購入 
2人乗りバギーに乗りまくる笑

ロイヤルホテル
4人で37800円程 jtbプランで格安
和室利用 部屋ブッフェ共にまぁ満足
Gw の激混み時には行きたくないな…

バストイレ一緒 洗面所狭い 子供浴衣あり  展望良し 子供スペース充実 ウェルカムベビー宿

那須は空気が良く、いつかここに住むのも良いかもと思いながら帰路🏠