寺地はるなさんの「水を縫う」
ブロ友さんのお勧め
やっと図書館で順番がきました。😊

身につまされながら読んでます。

高校生の松岡清澄君は祖母と母親と姉の4人暮らし。
両親は離婚し母親が働きながら祖母が孫の面倒を見て暮らして来ました。

高校生の僕、姉、母、祖母、それぞれが自分の立ち位置で思いを馳せます。

同じ出来事でも歳や立場や状況が違えば見え方も感じ方も捉え方も違って来る。どれが正解で不正解ではなくて その時々により人により答えが変わる事もあると言われてるようです。

高校生の僕は裁縫が好きで特に刺繍が得意な男の子。
それは世間的にはやっぱりちょっと変?と捉えられる事が多いけれど 好きな事を見つけられた彼は幸せに写ります。

ある日結婚する姉のためにウエディングドレスを作ってあげることにしました。しかし、幼少期に心に傷を負った姉は女らしいとか、可愛いとか、そう言った形容詞を受け入れられなくて
とにかくシンプルで目立たないドレスが欲しいと言うのです。
しかし、そのシンプルという思いが高校生の僕にはピンと来ません。
なぜなら誰もが一生に一度の晴れ舞台に、どこから見ても憧れるだろうウエディングドレスを目立たなくして欲しいだなんて。女性がそんな風に思う事が理解出来なくて
デザインや仮縫いでダメ出しばかり食らってしまいます。

しかし、その姉の意図する気持ちを段々と理解し、力量が足りない所を補おうと縫製工場でデザイナーとして働く父親に助けを求めます。

別れた親子の心情やその父親に寄り添う同級生で会社の社長。

何処にでも有る風景、日常、そうなんだけど、思いは具体的に言葉にして相手に話さないと伝わらない…そんな風に感じました。

そして、只今娘と冷戦中。
親子って難しい😰