平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」
なんとも切ない…
「人は変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去はそれくらい繊細で感じやすいものじゃないですか?」
主人公の蒔野聡史が小峰洋子に言う言葉…
この小説を二十代の時に読んだならばそれほど心にジンと来るものは少なかったかもしれない。
年を重ねると心の赴くままに行動する事は中々出来なくなる。
若さ故に相手へ直接ぶつける事が出来る言葉や思いも、年を重ねれば相手を慮る故に口に出来ない事もある。
すれ違う二人、お互いを想う気持ち、心の支えとなる愛。
何だか切なかったです。
主人公の蒔野聡史はクラッシックギター奏者。小説の随所にクラッシックの曲が出て来ます。
その一つ一つをYouTubeで検索して
曲を流しながら読み耽りました。
ギターの調べが…心地良かったです。
さて、映画も観るべきかしら…