今の季節が、一番好き。
スギ花粉が飛ばなくなり、入梅前の爽やかな季節。
シャツ一枚でいて、暑くもなく寒くもなく
肌の上をすべるように風が吹き抜けると
新緑の青々とした薫りがする。
まだそんなに蚊も出てこないから、思い切り無防備に
緑の中に身を置くことができて。
そういえば、一番茶の収穫もだいたいこの季節。
私の大好きなお抹茶用の葉が、また新たに摘まれていくのですね。
そんな季節のお茶のお稽古は、贅沢。
お庭の木漏れ日がきらきらと心地良く、
戸を開け放つと、お茶の薫りが風に乗ってお客様の鼻を
くすぐります。
気持ちが良くて、思わずこんな風にお庭をうかがってしまいます。
お稽古熱心なAちゃん。
トルコの日本大使館に数年勤務していた経験があり、
彼女からトルコの話を聞くのが、私の楽しみだったりします。
トルココーヒーを飲んだ後に残ったコーヒーの模様で占う
「コーヒー占い」のお話なんて秀逸でした。
お茶席ではよく季節のご挨拶がありますが
昨日のお稽古は、特に気候の話題が上りました。
みなさん、心なしかウキウキしているようにも見えました。
炉から風炉へと様変わりして、しつらえも軽快です。
柄杓が少し華奢になって、お手前も若干軽快になったような。
お菓子はこの季節のお楽しみ、喜久月の柏餅。
今年は味噌餡がなかったのが、ちょっぴり残念・・・。
とはいえ、半野点のような心持で臨めたお盆点てのお稽古は
あまりに心地良すぎて、
自分の点前も含めて3席も出てしまいました。