頑張るほどに増す、こころの奥底の違和感
「もっと自信を持たなきゃ」
「ネガティブなことは『わたしらしくない』から、打ち消さなくちゃ」
そう自分に言い聞かせても、
こころの奥底の「不安や恐れ」が消えずに、
かえって疲れてしまうことはありませんか?
多くの自己啓発では
「ネガティブな感情は敵」と教えられます。
しかし、あなたの中に湧くその「怖さ」こそが、
本当に目を向けるべき『あなたの本心』です。
ネガティブな発言をしてしまったときに
『自分らしくない』」と打ち消すように気をつけてきた。
けれど、こころに違和感が残り続けているとしたら、
それはあなたが、
さらに1歩前進するための大切な兆しかもしれません。
究極の自己信頼感は「感情の受容」から生まれる
無理にポジティブになろうとしても、
こころは簡単にはついていきません。
なぜなら、そのアプローチは
あなたの「感情を否定する」ことになってしまうからです。
揺るぎない自己信頼感は、
ネガティブな感情を打ち消すのではなく、
まずは『受け止める』ことから始まります。
今回は、映画『THE FIRST SLAM DUNK』から
考えるきっかけをいただきました。
初公開は2022年12月3日。
約3年前ですが、今年もまもなく(2025年10月13日~2週間限定)
劇場で再上映されますよね。
配信サービスなどでも公開されていたので、
すでに観た方も多いかと思いますが、
これから観る予定の方は、
ほんの少しネタバレがありますのでご注意ください。
山王戦の終盤。
極限のプレッシャーの中で宮城リョータの脳裏に響いたのは、
亡き兄、ソータが言った言葉でした。
「こわい。けど、めいっぱい平気なフリをする」
そして、「平気なフリ」をすることで、
コート上の重たい空気を切り替え、
チームに流れを呼び戻すんですよね。
この「平気なフリ」がチカラ強いのは、
「怖い」という感情を一切否定していないからです。
「平気なフリ」が最強の戦略である理由
従来の自己肯定法が
「感情を無視したポジティブな上書き」であるのに対し、
「平気なフリ」戦略は、
あなたの「感情の受容」と「自律的な行動」を両立させます。
かみ砕くと…
【従来のやり方】
ポジティブな上書きで不安や恐怖を
「これは自分らしくない」と否定型の肯定をすることで、
思考と感情にズレが生じ、行動が止まってしまう。
結果として「わたしはできるんだ」という
『自己信頼感』が育ちにくくなるんです。
【「平気なフリ」の戦略】
「平気なフリ」は、ウソをつくということではないですよ。
「こわい」「不安」といった感情を一度、完全に受けとめ、
そのうえで、目的のために行動を戦略的に選択するんです。
「こわい…けど、ここは平気なフリをしていこう」って。
自分の感情を一度受けとめることで、
こころを無視せずに前に進むことができるんです。
こころを壊さずに自己信頼感を育む3つのステップ
わたしたちは、リョータのように
「感情はそのままに、行動は選択する」
というプロセスを日常から練習できます。
3ステップで紹介しますね。
▶ step 1: 感情の「名前」を呼んであげる
「怖い」「不安だ」と感じたとき、
「あなたらしくない」と打ち消す必要は一切ありません。
無理に打ち消さず、その感情に
やさしく「名前」をつけて、そのまま受け止めます。
例)
「あ、わたしはいま、失敗を恐れているという感情を抱えているんだな」と、
こころの中でやさしく言葉にしてあげましょう。
▶ step 2:「平気なフリ」で小さな1歩を踏み出す
感情を受け入れたら、次に「行動は感情とは別」と切り分けます。
あなたのこころのブレーキが解除できる範囲で、
最も小さな1歩を選びます。
例)
「不安だけど、まず3分だけ。平気なフリをして作業を始めてみよう」
▶ step 3: 自分の存在に「こころからの労い」を贈る
「怖がっていたのに、感情を否定せず行動を選択できた自分」の
勇気をこころから認めます。
これが「小さな約束を守る」ことで育つ、
揺るぎない自己信頼感の源泉です。
例)
「怖かったのに、逃げなかったわたしはよくやった」と、
自分の存在そのものに、こころからの労いを贈ってください。
あなたの「恐怖心」は、最高の味方
リョータの物語が教えてくれるのは、
「不安や怖さ」は、乗り越えるべき敵ではなく、
受け止めることで成長できる自分の本音であるということ。
過去に「自分らしくない」と打ち消してきた
その感情こそが、あなたにチカラを与えてくれる「宝もの」です。
あなたがこころの中で
「怖いし不安だ…」とささやいたとき、
それを否定せずに
「そうだね、怖いね。けど、めいっぱい平気なフリをしてみようか」と
自分にやさしく語りかけてみてください。
その瞬間に、あなたの「本音」と「行動の自由」がひとつになり、
揺るぎない自己信頼感が育ち始めるはずです。
もしも、不安や恐怖心に飲み込まれてしまいそうなときは、
あなたが安心してご自分の本音に
耳を傾けられる場を提供したいと思っていますので、
一緒にひとつひとつをほぐしていきましょう。
「ちょっと話してみようかな」と思った方は
InstagramのDMからご連絡ください。
迷いだらけの毎日にピリオドを打つために、
ぜひ、一緒に歩みはじめましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
では、また!