人によって、この世界をどのように感じるかは、想像以上に差があるようだ。


私は、この世界を美しい、と感じる。


どんなに辛い時も悲しい時も、それでも美しいと、もう物心ついた頃から、そのように感じていたように思う。


そんな世界、この宇宙と調和して生きる、それが私の生き方だ。


私が宇宙に呼応し、宇宙が私に呼応する。


美しい宇宙の一部に私は溶けこんでいき、宇宙は私、私は宇宙、境界が消失していく。


私は、幸せ。



片道2時間かけて、父の入院する病院に通う。


父は、35年前、ギャンブルで多額の借金を作り、母と弟と私を捨て、失踪した。


母は、アルコール漬となり、24年前に自ら命を絶った。


その間の私の苦労は筆舌に尽くしがたい。


悔しい思い、屈辱も味わった。


母の死も知らず、8年前、父が突然私と弟の前に現れた。


「長い間、申し訳ありませんでした。」


と父は言った。


もう、この世にいないのではないか、と思っていたので、幽霊でも見ている気分だった。


その父、今年83歳になる父が病に伏している。


失踪中どんな生活をしていたか知らない。


今、私は、心から思う。


この父と、私が美しいと感じるこの世界を少しでも共有したい、と。