2001年出版の野村進さんの『脳を知りたい!』を図書館で借りてきました。

ちょっと古い本になりますが、脳についての本って興味があるけど難しいんですよね。この本は難しい専門用語を使わずに本当に一般向けに分かり易い脳研究について書かれています。脳の専門家じゃないノンフィクション作家の野村進さんだからこそ書けた本だと思いました。

 

 第1章 脳と早期教育・・・・・早期教育で賢い脳は造れるか

 第2章 脳とうつ病・・・・・脳が故障するとき

 第3章 脳と環境ホルモン・・・・・現代人の脳が環境ホルモンにこわされる

 第4章 脳と睡眠・・・・・睡眠障害=なぜ眠いのか、眠れないのか

 第5章 脳と視覚・・・・・ヒトはなぜ人の顔を識別できるのか

 第6章 脳と言葉・・・・・失語症=脳はいかに言葉を認識するのか

 第7章 脳とアルツハイマー病・・・・・人はいかにアルツハイマー病になるのか

 第8章 脳と意識・・・・・・心はどこにあるのか

 

以上の8章で構成されています。

 

第2章の脳とうつ病について読んでみて、心の病というなんともモヤモヤしたよくわからないものがそれほど特別なものでもないと思いました。この気持ちの変化が精神病の偏見をなくすのに役立つと思い感想を書きたいと思います

 

うつ病は遺伝なのか?

遺伝的に同じ一卵性双生児の一人がうつになり、もう一人がうつになる確率は3割程度と言われ7割も違いが出てしまう。

社会の体験がいかに大きな比重を占めるかを物語っている。

 

うつ病は、ストレスがその社会の体験の最たるものだと言っています。

ストレスって何でしょうか?

私にとってストレスは苦手な人と一緒に仕事をするとか、激込みの電車に乗るとか・・・

人間関係のストレスの方がうつに影響がありそうですね!

 

心理的ストレスと物理的ストレスの違い

脳は神経伝達物質をピッチャーとキャッチャーの役割の細胞がやりとりしている。その神経伝達物質のノルアドレナリンの量をストレスの度合いとしてみると『物理的ストレス』は脳全体に広がり、『心理的ストレス』は視床下部・偏桃体・青斑核(せいはんかく)っていう古い脳に見られるらしい!

物理的ストレスは受け続ければ慣れるけど、心理的ストレスは受け続けるほどにノルアドレナリンの量が右肩上がりに増えていくという結果が出るという!そうだとすると心理的ストレスがうつに関わっているのは納得ですよね真顔

 

そして、ストレスを与えられていた時に発散するものがある場合は、ストレスから解放された後のノルアドレナリンの量に変化はなかったのに発散するものがなかった場合は、時間が経つごとにノルアドレナリンの量がどんどん盛んになったそうです!

ストレス発散の必要性を感じちゃう結果ですよね?

私のストレス発散なんだろう・・・私の場合は夫に愚痴るか、ブログで愚痴るか、自己啓発本を読むとかですかね。

この実験だと、ストレスを与えられている最中に発散する何かをしているってことが必要みたいですね!

怒られている時に、『今日のご飯は何食べよう・・・』とか適当に受け流せる感じが良いかもしれないニヤニヤ

 

 

うつ病は性格の問題か?

執着気質の強い親から生まれた子供は、同じ遺伝子群の何割かを受け継いでいるだけでなく、そのような遺伝子群を持つ親が作り出す環境にも影響されて、二重に執着気質をはぐくむ可能性がある。同様に、不安傾向の強い親は、その遺伝子を子供に伝え、さらに生後は子供の事故や病気を心配するあまり神経質になりすぎて、遺伝子の発現を促しやすい所があるようだ。

執着気質と依存気質がうつになりやすい傾向があるということで、遺伝もあるけれど環境の影響もあって相互作用してるよねーっということでした。私が育った環境は、まさに不安傾向の母親の影響を受けて40歳になるまで不安を強く抱いて生きてきたと思います。幼児の頃は不安の塊ですよ!なので近くにいる親や育った環境は性格に非常に影響するという実感が強いです。

 

うつ病はごくありふれた病気?

うつ病は、おそらく弱い効果をもった、たくさんの遺伝子と、環境的な要素と相互作用によって、初めて病気として現れるのでないかと思います。糖尿病や高血圧やアレルギーと一緒なんです。

 

これは理化学研究所の研究者のお話で断定はされていないですが、この糖尿病や高血圧やアレルギーと一緒という見方が精神病のイメージを大きく変えると思いました。うつ病はこのような見方で一般的な病気として認知できたとして、同じ精神病でも100人に一人と言われている統合失調症はどう理解できるのでしょうか?

 

予測した計画を組み立てる意図センターの疲労

 

統合失調症もうつ病とおなじ神経伝達物質を調整しキャッチする受容体の異常がおきていて、それは前頭前野にあるとみられる意図センターが、急速に変化する世の中に対応するのに疲れ果ててしまっている状況ではないかという仮説でした。

これも遺伝だけの問題ではなくて、その置かれている環境も大きな要因なんだとういう気がしました。

 

 

 

まとめ

この本の中で、心の病ということこそが誤解のはじまりで、がんや心臓病になった人が気力や根性にかけていたわけではないし、体と脳と心とを分けて見ずに、身体の一部が脳で、脳が心を生み出すという風に考えれば、心も体に属することがご理解いただけるのではないかと言っています。

そう思えば体も自分が思うほど自由に出来ないのと同じように心も思い通りにいかないのは当たり前のことと思えます。

精神的な病が性格つまり環境によるものでもあるならば、私たちの環境を良くすることでこの病気も少なくなるのでは?っという希望を持つことが出来ました。