主(あるじ)
もっと私を見て!
しっかりと確かめて
あの人なんか知らない
あの子なんてどうでもいい
私だけを
私だけを見つめて
真実?
希望?
夢?
私の真実がどこにあるのか
教えて
自分では見えない
感じることさえできない
その確かなものを
希望や夢は
誰のために存在している?
あの人のためでもなく
あの子のためでもない
そう 私のためにある筈
なのに心に沁み通らない
想いは総て空回りで
何も手に入らない
ちゃんと私だけを見て!
私だけを
あなたの確かな
その両の眼(まなこ)で
その慈悲深い
両の手の平で受けとめて
何もできない
すればするほど
知れば知るほど
幸せも正義も
遠ざかってしまう
どこへ行ってしまうの?
どうして私の手の内から
逃げていってしまうの?
何が原因か
何がいけないのか
いつでも真実を
見つめているつもりなのに
気付くと流されている
ああはなりたくない
こうはなりたくない
想いは焦るばかりで
ちっとも体がついていかない
私の未来
私の生
総て遠い存在
何も感じない
この世の中
人々は感情のない
きいろい人形
ただ動いて 眠って
夢を見ているのだろうか
愛を感じているのだろうか
知らない 知らない
私は知りたくもない
眼を瞑ろう
あの子たちのように
何も知らないふりをして
生きていこう
永遠に
そう誓った筈なのに
やっぱり眠れない
魂は水音のように
やがて滝となるであろう
やっぱり私は真実を見たい
見つけたい
あの人なんて知らない
あの子なんてどうでもいい
お願い
私を見て!
私だけを
私の総てを
存在を
あなたに捧げるから
だから私だけを
あなたのお傍に