飛べない小鳥



私は飛べない小鳥


籠の中でだけしか


生活できません


毎日ご主人様の


ご機嫌をとって


おいしい餌を


ただ待っている



命令されるがままに


唄を歌って


かわいい仕草をして


利巧な振りをして


そうして生きて


ゆくしかないのです



今までそれが


当たり前だと思って


生きてきたけれど


あなたと出会って


知りました


私は飛べない小鳥


だということを



あなたは


自由気ままに


大空を飛び周り


自分の意思で


生きている



私は?



私の人生は籠の中



水と餌しかない


この籠の中


他には何もない



私はあなたを追って


籠から


飛び出しました



自由なあなたに


憧れて


私も連れていって


ここから連れ出して



あなたは素敵に


笑ったから


私はご主人様を捨てて


安全な生活を捨てて


飛び出しました


大空を求めて


あなたのいる


その世界に行くために



窓辺から


そっと


翼を広げて


私は飛んだ


あの太陽めがけて


広い大空へ



けれど私の翼は


思うように


動かない



あなたのように


羽ばたかない



私は飛び方を


知らない小鳥


そう私は


飛ぶことができないのです



飼い慣らされた小鳥は


決して飛べない


翼は飾りで


しかなくて



私は地面へ


真っ逆さまに


墜ちてゆきました



ーーー一筋の夢を残して



ああ


あのままずっと


籠の中にいれば



ああ


あのままずっと


唄さえ歌っていれば



ーーーあなたに出会う


ことさえなかったならば



私はずっと安全な


籠の中にいられたのに



私は飛べない小鳥