だが
この幸せは
そう長くは
続かなかった
どんどん
努力をせずに
夢が叶い
人に
羨ましがられるような
人生を送り
幸せすぎて
怖かった
わたしだったが
あるとき
ドラマの
ナレーションのような
こんな言葉が
脳裏に
浮かんだ
そして
それとともに
わたしの人生
こんなもんじゃない
という
思いも
湧き上がり
慌ただしい
日々のなかで
ふと
何かが
起こるのではないか
と感じた
そして
その予感通り
息子が
2歳を過ぎた
ある日
息子は
大発作を起こし
救急車で運ばれた
そして
インフルエンザ脳症と
診断され
数日
生死をさ迷い
意識が
戻ったときには
あんなに
全てを理解していた
息子と
全くコミュニケーションが
とれなくなり
息子は
全盲に
なっていた
これが
19年前の
今日
3月15日に
起こった
そして
導かれるように
脳障害の
リハビリに
出会い
それは
わたしが
その
家族皆が
幸せだった
罪悪感が無い
というより
罪悪感を
感じなくていい
世界に
3月15日に
還らなきゃ
と思ったからでも
あった
そして
そのリハビリで
息子に
たくさんの奇跡は
起こったが
完全に
目の当たりにしたが
息子が
完全に
元に戻ることはなく
わたしたちには
それが
良かった
そして
わたしは
本当に
還りたい世界を
自分の中に
見つけた
そして
それを
ジャニーズの
NEWSの
コンサートという
世俗的な
現象の中にも
見つけ
それを
セックスの中でも
見つけ
それは
3月15日に
味わった
奈落の底のような
全てを
手放した
世界だった
そして
奈落の底の底を
突き破った
潜在意識も
突き抜けた
超意識の世界に
その
わたしが
還りたい
無限の世界が
広がっていることが
わかり
手放せるものを
全て手放し
そこに
完全に
辿り着いた
と思ったら
それが
今日
3月15日だった