出産 11. | ブログ.

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事実は小説よりも奇なり.
Truth is stranger than fiction.

息子りんの絵と猫と, 愛する人生と.
Rin’s arts,cats,and loved life.
















生理は
普段から不規則だった
と言う












だから
夏から
生理が止まっていたが











それは
体調不良のせいだと
思っていた
と言い












友だちも
娘さんから
「生理が無い」
というのは
聞いていたが












生理が無い=妊娠
という発想が
不思議と1ミリもなかった
と言い











娘さんも
「体調が悪いからよ」
という











看護師でもある
お母さんの言葉を
不思議と信じた
言い












わたしは
「有り得ない…」
と言った











また
ずっと
ピルを飲んでいたが










たまたま
夏前に
無くなり











また
お正月過ぎには
妊娠検査薬で
検査をしたが












うまく
尿がかからず
反応が出なかった
と言い













だから
ピルも
買いに行かなくては…
と思っていたし











もう一度
検査薬を買って
検査をし直さなければ…
と思っていたし











病院にも
行かなくては…
と思っていた
と言うが












夢を叶えるためへの
遠方への
引っ越しや












一旦帰ってきた
地元での生活や
日常の様々なこと
など











生きることに
必死だったし
面倒くさくなり














結局
どれもしなかった
と言い












わたしはまた
「有り得ない…」
と唸った



























また
引っ越し先で
たくさんの検査を
したときに













「妊娠の可能性はありますか? 」
と聞かれた













自分が咄嗟に
妊娠の可能性の
有無ではなく











自分が今
母親になれる人間なのか…
と考えたとき












夢を叶える
真っ只中にいる
ということや











自分の
生きてきた環境や
捉え方から
「考えられない…」
と思ったし











当時
正式に付き合っていた人は
いなかったので
「ありません」
と答えていた 
と娘さんは言った










 


そして
病院側も
年頃の女性の
検査なのに












尿検査をしながらも
娘さんの言葉を信じ
妊娠の検査はしなかった
と言う












そして
友だちは
何度も娘さんから










便秘だと言う
パンパンのお腹を
見せられていたが










全く
妊娠に気づかず












出産一ヶ月前に
娘さんと二人で
外食をした際に
娘さんを見て











「妊婦みたいなお腹だな…」
とは思ったが
「有り得ない…」
と思い












だから
陣痛がきて
救急車で運ばれ










救急隊員に
「受診は、産婦人科かもしれない」
と言われても
否定はしなかったが
ピンともこず









産院の診察室に入る前に
入院の手続きを
するまで











診察室で
「今にも産まれる」
と聞くまで











一切
妊娠しているとは
わからなかった
疑いもしなかった
と言い









 


わたしも
妊娠中に
二度彼女に会ったが











一切
わからなかった


























でも
年に数回会う
くらいの












友だちのお母さん
娘さんのお祖母さん
だけは












お正月に
孫の顔とお腹を
一瞬見ただけで











妊娠がわかった
と後に言った
と言う












でも
お祖母さんは












当たり前に
孫も娘も
妊娠を知っていて











何かの理由で
自分に内緒にしている
と思い込み














その時に
妊娠のことを
一切口にしなかった
と言い














こうして
過去に
遡るたびに











全ての
点と点が
繋がり










全ての疑問が
妊娠という言葉で
一瞬にして
晴れていった












そして
まるで最初から
この時期
このタイミングで
妊娠をすることや












妊娠がわからないまま
出産をすることが
決まっていたかの
ような













この
小説よりも
小説のような











この
針の穴を通るような
奇跡しかない
流れに












やはり
わたしたちは
唸るしかなかった