最後のセッションの日
彼女は未来のわたしを
透視し
「息子さんは
絵を描きますか?」
と言った
それはまだ
息子が絵を描く
5年以上前だったため
わたしは
「いいえ」
と言うと
彼女は
「息子さんが絵を描き
あなたが文を書き
本を出すビジョンが視える」
と言った
わたしはその頃
ブログを始めており
何人ものひとから
将来本を出すのではないか
と言われたことはあったが
息子が
絵を描くなんて
まさか
二人で何かを
することになるなんて
考えたこともなかったので
驚いた
でも
特別そのビジョンを
否定もせず
でも握りしめもせず
まだ
完治ではない
その症状と
付き合いながら
わたしは
また淡々と
日常を
送り始めた