ココ 2. | ブログ.

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事実は小説よりも奇なり.
Truth is stranger than fiction.

息子りんの絵と猫と, 愛する人生と.
Rin’s arts,cats,and loved life.

















この子猫を
家族にするかどうかは
まだわからなかったが
とりあえず名前を決めようと
思った








そして
あまりにも警戒心が強いため
今度は女の子?
と思いながら








ふと
子どもにつけたかった
名前で








次女が『ねね』という名前なので
二人合わせたら
〝ねこ〟になる 笑









〝ココ〟という名前を
思いついた









そして
ココシャネルのように
気品があり
意思の強そうな名前は
この子にぴったりで







女の子ならもちろんだが
男の子でココは
かっこいいなと思いながら








その子を
〝ココ〟と名付けた








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その
両手に乗るほどの小さいココは
わたしたちから逃げようと必死で
車のハンドルの裏側の
隙間に入り込んだ









もうそれは
どこに入っていったか
わからないくらいで
車を解体していくしかないのか
と思うほどだったが







わずかに聞こえる
威嚇する声を便りに探すと
ハンドルの裏の空洞を
下から上に上り







行き止まりになった場所で
縮こまっているのが
見えた







そして
手を突っ込むと
全身全霊で威嚇し
噛み付こうとしてきたが







もう悠長なことを
言っていられないからと
慎重にココのからだを
わたしは掴んだ






ココは
それを振り払おうと
必死に逃げたが






これを逃したら
もう二度と会えないような
気がして







わたしは
足やからだや頭のどこも
傷つけることがないように






優しく慎重に
でも強く確かに
掴んだ








そして
家族は急かしたが






さっき急かして
ココを追い込んでしまったことから
学んだわたしは









タイミングを見ながら
ココの呼吸を見ながら
ゆっくりゆっくり引っ張り







ああ
これはまるで
お産のようだな…
と思いながら
ココをこの世に出し






救出劇は
無事終わった










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そして
とりあえずお風呂に入れようと
抵抗されるのを覚悟で
浴槽にココを入れたとき







あんなに
わたしたちに抵抗していたココは
シャワーにびっくりしたのか
わたしに必死にしがみつき







じっと
目と目を合わせていたら
やっと心が少し通じたようで
ああ、やっと会えた…
と涙が止まらなくなった







この日の出来事は
道端での長女のココの救出も
車のわたしの救出も
本当に命懸けで








時間がまさに一瞬で
もう何が何だかわからなく
ただただ必死で
まさにお産のように
家族が一丸となったので







その
小さなココがわたしにしがみつき
目と目が会った瞬間
まるでわたしが
ココを産んだような錯覚になり






気がつけば
わたしはココに
「よくうちに来たね…
来てくれてありがとう…」
と号泣していた









そして
それを見ていた長女は
「ココも泣いてる…」
と言い






ああ、
この子はうちの子で
誰にも渡せない…
と思い








長女と
「難産だったね…
逆子だったね…」
と笑った