鈴母のガンがわかり、鈴父のガンがわかってから、鈴父の病院には、わたしが付き添って行っている。
脳梗塞で倒れてからは、ずっと鈴母が一緒に循環器やリハビリに通院してきた。
腎細胞ガンが追加されなければ、鈴父の循環器の定期通院は、ヘルパーさんといってもらおうか。と思っていたのだが、
腎臓のガンがわかってからは、泌尿器科への通院は、大事な話が出てきかねないので、家族が行くことになった。
循環器も連携をとってもらうために泌尿器と同じ病院に移したため、どっちも家族が行くことになった。
家族って?
わたしだ・・・。
トイレが近くて車も我慢できる時間に限りがあるので、セカンドオピニオンにも行けない。
毎回、エコー検査をしつつ、経過をみるしかないのが、切除しない腎臓ガンだ。
本人は、ガンを前立腺肥大と思い違いをしているのか?
全然、自覚はない。
とにかく、
「もう、手術は嫌だ。」
というだけ。
決して楽しくない状況なのだけど・・・
ガンになったら、毎月の通院が娘と行けることになった。
と楽しみにしているらしい。
通院日の近くになると
「何時にいくのだ?何時にいくのだ?」
と聴いてくる。
前回なんて、家で待っていないで、家の外のブロック塀に座ってわたしがくるのを待っていた。
なんか、せつない。
娘と行ける通院が嬉しい、ガンの父親なんて、なんか、せつない。
決して、娘は優しくなくて、すたすた歩くので、
「早い!」とか「歩けない!」とかブツブツいう父親だけど・・・。
私が幼稚園のとき、遠足やイモ掘りに一緒に来てくれた。
当時のサラリーマンが有休をとって、娘の遠足に同行するなんて、レアなことだ。
(わたしが、「パパと行く」と言ったせいらしいが・・・)
何十年か経って、娘が父親を病院に連れていく。
それを楽しみにしている父親なんて、、、なんか、せつない。
鈴 真由.