だと言うことに、改めて気が付きました(笑)

年下攻めは元々好きなんだけど、包容力のある年下!!

 

大まおさんもちょっと子供っぽいところがある大ちゃんをまお君がしょーがないなあ。って感じであしらってる?ところがありましたよね^-^

まっすぐなまお君を受け止めるのに大ちゃんがちょっぴり不安になったり、大人ぶって逃げてみたり。

(・・・と、私には見えていた)

まお君が大ちゃんのことを完璧だと神聖化していて、嬉しい反面、本当の自分とのギャップに幻滅するんじじゃないかと怯えていたりとか。

あ、肉体関係?は大×まおでしたが、精神的にはまお×大だったような気がします。

 

最近、みりれいを描いていて、なんだか、どこかで描いたことのある関係だなー・・?

あ!!!大まおだっ!!と、気が付いたのです(笑)

 

あまりラブラブ表現はないので??

GLに抵抗ない方は読んでみてください^-^

前半のみりお様視点は、ちょっと宝塚のお話なので、わかりにくいかもしれませんがー。

後半は純粋に恋人同士のお話です。

 

めっちゃ、大まおやん!って思います(笑)

ちなみにみりれいは6歳差。

 

私のみりれい話にしてはちょこっとダークですが、大まおはあらゆるジャンルを描いていたので、そんなにダークと感じないかもしれません。

 

みりお様(さゆみさん)=大ちゃん

れいちゃん=まお君

 

付き合いたてほやほやの大まおさんな感じかなー。

 

 

 

 

 

 

---------賞味期限----------

 

「5年でこんなに変わるんだなって・・・。」

 

インタビューを受けながら、ふとトップになってからの時間を振り返る。

最初は、内心はおどおどしてるのに、頑張らなきゃ!強い自分でいなきゃ!って必死で背伸びしていた。

今は自然と組子一人一人の顔が見えるようになった。

 

最下級生で他の組のトップさんの背中を追いかけている感覚だったのが、いつのまにか私一人が残っていて、後輩を見守るような形になっていた。

 

私のトップに就任したときに入団した華ちゃんのが、次期相手役だというのも「5年」を強く意識させる。

 

そう、5年でこんなに変わるの。

変わるんだよ?れいちゃん。

 

もちろん、今まで生きてきたどの5年を切り取っても刻々と変化している。

 

成長してなきゃ、意味がない。

今日の私の生き様が、明日の私を輝かせる。

毎日を丁寧に、一秒たりとも無駄に過ごしてしまわないように、大切に過ごしているつもりだけど、5年間なんてあっと言う間に過ぎてゆく。

 

特に意識して過ごした5年だからこそ、変化に敏感なのだと思う。

変わることは必要なこと。当たり前のこと。

 

だからこそ、時々怖くなる。

 

何度も、何度も「さゆみさんだから、好きになったんです。」と言ってくれるけれど。

やっぱり私がトップになって、れいちゃんが二番手になったからこそ、の関係だと思う。

「以前から好きだった。」と言ってくれるけれど、漠然とした「好き」が「恋」になったのは、環境だと思う。

 

期間限定だから、全力投球できる。

永遠じゃないから、より美しく輝ける。

始まりがあるものには、終わりがある。

 

そんな世界に身をおいているからこそ、「変わらないもの」に安心する。

 

例えば、娘役さんが胸に飛び込んできてくれる時。

相手役が変わったとしても、必ず私の腕に飛び込んできてくれる。

そういう「役割」だけど、心から嬉しいっ!って顔をして。

 

れいちゃんは?

れいちゃんは、一人の人間で、自由で、変化していくものなんだよ?

 

ねえ。れいちゃん。

いつか、終わりがくるの?

「恋」って賞味期限があるんだよ?

 

月組で真咲さんの背中をずっと追いかけると思っていた私。

恋に近い憧れで、ずっと一番側にいた。

永遠にこの時が続くんじゃないか。って心のどこかで期待してた。

 

でも、やっぱり、絶対に、終わりがくるの。

 

れいちゃんは、まだ知らない。

真っ白で穢れがなくて、純粋無垢に「永遠」を信じている。

そんな貴方がキラキラと眩しくて、愛おしくて、切ないほどに大好きだけど。

 

「怖い、の・・・。」

 

 

 

 

 

「恋には賞味期限があるんだよ?いつか終わるの。」

 

さゆみさんがおっしゃった。

 

涙をこぼさずに、気丈に。

凛とした美しささえ感じるほどに、まっすぐに私を見詰めて。

 

・・・震えた声で。

寂しさに壊れてしまいそうな危うさを秘めて。

 

「終わりがあるなんて、思えません。」

「今はそうかもしれないけど・・・。れいちゃんには、まだわかんないんだよ。」

「わかりたく、ありません!」

 

時々衝突してしまう。

さゆみさんは時折大人ぶってわかったようなことを言う。

そもそもの恋心からして、憧れを恋と勘違いしてるだけだと、何度も訂正された。

そのたびに、どれだけ私が傷ついて、より貴方を深く愛しているか再確認したかご存知ですか?

 

「もし仮に終わりがあるとして。終わりがあったら始めちゃいけないんですか?

そうやって、怯えて、疑って、終わらそうとしているのは、さゆみさんじゃないですか!」

 

さゆみさんが、びくっと肩を震わせる。

 

言い過ぎた。

傷つけた。

 

それでも、わかってほしくて、声を荒げてしまう。

 

「・・・ねえ?さゆみさん。」

「・・・。」

 

怒っているわけではない。

ただ、貴方を深く愛しているだけなんです。

 

誤解を解きたくて、そっと抱きしめる。

私の腕の中で震えているさゆみさんは、繊細すぎるが故に傷つきやすい。

 

「終わりに怯えて、今の幸せを感じれなくなるのは、寂しいです。

今、一緒に過ごしている時間をまぼろしにしたくありません。」

「・・・れいちゃん・・・。」

 

はっと気がついたように私を見上げる。

 

「そう、だね・・・。」

 

さゆみさんの身体から力が抜けてゆく。

 

誰よりも繊細で、臆病で、責任感があって・・・。

きっと、懐が深いが故に見えてしまう部分もあるのだろう。

私には感じ取ることができないことも、感じてらっしゃるのだろう。

 

私は未熟者だから、理解して差し上げることができない。

純粋に愛することでしか、貴方を救うことができない。

 

それでも、お側にいたいんです。

貴方と過ごせる時間が、幸せなんです。

 

ゆっくりとくちびるを重ねると、さゆみさんがほぅっと小さなため息をつく。

胸につかえていたものを、そっと吐き出すように。

触れれば壊れてしまいそうだった硝子細工が、ふんわりとした真綿で包まれたみたい。

 

「・・・それにね。賞味期限が過ぎても食べれますよ?」

「風味が落ちるけど、でしょ?」

 

そりゃ、れいちゃんは若いからフレッシュだけどさー。

私は、落ちてゆくばっかりだよ・・・。

 

むーと口をとがらせて、拗ねてらっしゃる。

そんな姿がまた可愛らしいのだから、全然問題はないと思うのだけど。

 

「じゃあ、シリカゲルを大量封入しておきましょ?

二人でジップロックに入って、真空パックになって、トキメキ注入しとけば、最強です!」

「・・・なんか、苦しそうなんだけど。」

 

ぎゅうぎゅうになって詰め込まれて、苦しそうに喘いでいるさゆみさんを想像して・・・

それはそれでちょっとそそられる。

 

「あ。じゃあ、酸素も入れましょ?」

「金魚にぶくぶくーってするやつ?」

 

「さゆみさん、金魚になるんですか?」

「あはっ。私が金魚なら、れいちゃんは錦鯉って感じだよねー。せっかくだから、日本庭園の苔の生えたような池がいいなー。んで、花組のみんながエサを持ってきてくれてさ!

あ、でもれいちゃんに全部食べられそう・・・。」

 

もはや、何の話をしているのやら。

すっかり笑顔になったさゆみさんが、身振り手振りを交えてお話されている。

 

こんな他愛もない話をしている時間が好きだ。

 

「・・・良かった。笑顔になってくださって。」

 

さゆみさんの笑顔を見守っていると、心が温かいもので満たされて、全身がひたひたと幸福で満たされてゆく。

片思いしていた頃の狂おしいまでの切なさや、想いが伝わったばかりの身を焦がすほどの熱烈さはないけれど、今はより深く愛している。

 

「さゆみさん?」

「・・・ん?」

 

お喋りに夢中になっていたさゆみさんが、動きを止める。

 

「変化はするかもしれませんが、終わりがくるとは限らないんじゃないですか?」

 

未熟ゆえに先が見えていないだけかもしれない。

さゆみさんの言うように、終わりがあるのかもしれない。

 

それでも、私は信じていたいと思います。

私と、貴方を。

 

「・・・そだね。」

 

さゆみさんがふわりと微笑む。

牡丹のつぼみが、はらりとほどけたようだった。