敢えてわかりやすいタイトルで!
今から行こうかなーーー?と悩んでいる人はいないかもしれませんが。
偶然何かのきっかけで、もし、これを目にされた方は迷いなく劇場にGO!です!!!!!
オーストリア、ハプスブルグ家。ルイ16世。
この単語で胸きゅんする貴方は間違いなく号泣するでしょう(笑)
お衣裳は東宝にしてはものすごく豪華!!!
楽曲は全て素晴らしく、心を揺さぶられるものばかり。
演出も舞台装置を上手に使って飽きさせないように工夫してありました。
何と言っても、あの原作からこの脚本!!!という物語性が号泣!
キャストのみなさんも実力派で、耳も大満足でした。
お芝居はとにかくソニンちゃんが素晴らしかった!
(でも、これは元々私の好みなので、どうかなー・・・?)
さて、ここからは多少のネタバレを含みます。
私は旧演出版を見ていないので、比較できませんが、前回はあまり評判はよくなかったですよね?
原作にあるマルグリットの親友の修道女の描き方が不十分で共感できない。という感想をよく目にしました。
元々、原作では、マルグリットはこの修道女の頭の良さ、人間性に触れ、革命は暴力ではない。とどこかで気づきはじめ・・・たはず?
原作を読んだのが随分前なので、忘れてしまいましたがW
原作はマリーアントワネット脱出をどれだけの愛情をもってフェルゼンが行おうとしたか。に後半は当てられてもいました。こんなに何回も計画されてたなんて知らなかった・・!
が、今回の舞台ではここもさらっと流していきます。
新演出版では、ざっくりと修道女の部分は削られ、マルグリットはマリーアントワネット個人との触れ合いを通して、変化していきます。
マリーアントワネットの人としての成長はわかりやすく表現されていたと思います。
「私の罪は無知」と歌い上げてありましたしね。
個人的には、最後の裁判で「皇子をベッドに入れ、快楽を覚えさせた。世継ぎを堕落させ、フランスの地位を貶めるために」という文句が入っていて良かったなーと思います。
「世の中の母ならだれでもわかるでしょう?」と言マリーが訴えることで、きっとあの場にいたパリの女性は気が付いたはず。
削られた部分を埋めたのが、多分、「フランス市民のオーストリアへの憎しみ」なのかな?
マリーアントワネットを「オーストリア野郎」と罵るシーンが、一幕から多用されます。
一幕は正直
「この演出は失敗だと思う。フェルゼンの心情が伝わってこないし、マルグリットの人生も見えてこない。
マリーアントワネットがなぜフェルゼンを心の支えにしたのか、もわからない。単純に浮気相手。
マリーとマルグリットの人生を対比させたかったのかな?誰にも感情移入できなくて、客観的にみる演出なんかな?好みじゃないなー。」
と、ぶちぶち文句を言っておりましたWW
が。
二幕からが怒涛の・・・・!
嗚咽がこらえきれず、号泣するほどの愛が!!!!!
ネタバレするので、まだ観劇されてない方はここから読まないでくださいね。
*
昨日まで「オーストリア女」と罵っていたマルグリット。
自分にもオーストリアの血が流れていると知り、雄大な祖国愛がテーマになってきます。
そして、マリーアントワネットに反発しながらも、彼女の心に寄り添い、理解者になる。
彼女は賢い人だと思います。
マリーを王妃としてでなく、ただの人間として接したときに、夫と子供を愛するただの人間なのだと。
マリーを殺すことで、自分の人生が変わると思っていたけれど、彼女自身に罪はないのだと。
ルイ16世も義務で王になったのに、民衆を愛してくれた。
マリーも愛するオーストリアを捨てて、自分の人生を捨てて、フランスとの友好のために嫁いできた。
押し付けられた王と王妃という座を、責任をもって全うしようとしてくれた。
権力を欲しがっていたわけではない二人と、権力だけが欲しかったオルレアンという対比に気がついたんでしょうね。
最期の裁判でマリーをかばうマルグリット。
そんなことをすれば自分の命が危ないのに。
自分の中の「正義」がどれか。と葛藤しながら答えるシーンが一番の号泣ポイントでした。
祖国愛。家族愛。友情。
そんな愛が、マルグリットの頑なだった心を揺さぶり、目覚めさせた。
~
あ。これはソニンちゃんのお芝居だから。ということもあるかもしれません。
私、ソニンちゃんが大好きなのでー・・・。
いつも思うのですが。
革命万歳!
で、平和に平民が政治を行い、本当に自由で平等で博愛がパリに訪れたのなら、私も「良かったねー!」と王とマリーの処刑を喜んだかもしれません。
今回、民衆の皆様の演技が素晴らしくて・・・!
本当にゾクゾクするぐらいの革命の狂気の渦を感じました。
万歳!ではなくて、狂ってるの。革命というものに酔いしれて、ただの殺戮になっている。
結局は支配する人が平民になっても権力者が民衆を支配する世界には変わりがなく。
「スカーレットピンパーネル」のロベスピエールの恐怖政治時代があて、「レミゼ」になって。
「ナポレオン」へと繋がっていくわけだけどー・・・。
結局どの作品も「民衆の苦しみ」は変わらないんだよねー・・・。
なんか、イライラするのW
歴史が良い方向に向かって行かないことに。
王室で言うと、絶対的にハプスブルグ家に共感。マリアテレジアも大好き!ドラマティック!
ブルボン王朝はあまり・・・好きでないので、今回の演出は本当に私的には神でした!!!
今回のキャストはマリーが笹本さんでした。
前半の存在感があまりなくて、華やかなお衣裳で舞踏会すると「マリーどこ?」ってなってしまいましたがW
首飾り事件でオルレアンに騙されたと知ってからの笹本さんの「強い女性」は魅力的でした。
母として、妻としての人間性の部分を演じるのはお上手な方だな、と^-^
ソニンちゃんはもう言うまでもない。
んん?と思いながらも、一幕のソニンちゃんの歌だけですでにうるうる。
こういう役をすると右に出るものはいないなー。神レベルだなーと思います!!!
ルイ16世は原田さん。
アフタートークでもおっしゃってましたが、人間性のよざがにじみ出ている^-^
ほんとに「鍛冶屋に生まれてきたら」幸せだったのにね。って言ってあげたくなるような。
頼りないだけのルイで終わらず、すごく共感できました^-^
フェルゼンはゆん(笑)ここは外せない。
・・・と言いながらも、なんかねー・・・脚本のせいなのか、ゆんの芝居のせいなのか・・・
心に迫ってこないんだよねー・・・。
1789ではあんなにマリーとの恋で号泣したのに!!!
出番が多い割には、愛の深さが表現されてなくて残念でした。
そして、登場するたびに股間に目がいってしまうWWW
真っ白のパンツだからか?妙に強調されてはっと気が付くと股間に・・・いやいや、顔を見よう!と、何度か事故修正かけましたW
アフタートークで気が付いたのですが、足が棒切れみたい!!
細くなりすぎて、あそこだけが強調されちゃったのね・・・。
24時間お仕事のことで、楽しみはないのか?って突っ込まれてました。
真面目で、自分のDVDとか歌声とかを激リピして研究しているそうです。
はー・・・。
幸せだった////
あまりに素晴らしい作品だったので、興奮冷めやらぬうちに記録に残しておきたくて。
再演があれば、必ず見たいと思います!
今度は色んなことをわかった上で、二階席で冷静に見るのも良いかもしれません。
今回はあまりにも号泣しすぎて、前半がほとんど記憶にありませーんWW