はらはら。はらはら。

 

ピンクの花びらが舞う。

 

俺の肩に引き寄せられるように落ちてきた花びらをつまむ。

 

やわらかで優しい感触。

 

綺麗ではかない色合い。

 

なめらかな肌。

 

薄く色づく花びらは、甘美な味。

 

花びらにそっと口づけると、かすかにふるえた。

 

・・・ああ。

 

風が、吹き抜けたんだ。

 

一方通行の口づけに、気が付く。

 

春。

 

心地よく、夢の世界に誘う。

 

そして・・・。

 

夢ではない、と思い出させるんだ。

 

遠き異国でも桜が咲くと言う。

 

お前もこの花を見上げているだろうか。

 

それとも。

 

これは夢ではなく、お前の化身なのだろうか。

 

地面が見えないほど降り積もった花びらに、顔をうずめる。

 

むせかえる香り。

 

優しく、柔らかく俺を包み込む感触は。

 

やはり、お前がここにいる。

 

と、確信させる。

 

春の夢。

 

俺をさらってゆくなら、ゆけばいい。

 

 

 

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さくら。

 

なんとなく思いつくままに言葉をつむいでみました。

 

抽象的でごめんなさい。

 

こういう世界観が好きなの(笑)