「ねえねえ。これ、すっごくあったかいよね!」
ニューヨークから帰ってきたまおが愛用しているのは、ユニXロの超極暖シリーズ。
Tシャツは許すとしても・・・。
細身のパンツをくるりとたくしあげた下に覗くアンダーはどうなんだ?
「あっちで紹介したげたら、めっちゃ人気だったんだよお。」
「・・・そうだな。ニューヨークは冷えるだろうしな。」
「おかげで冷え性もましになった!」
・・・まあ、それはいいことだが。
決してまおがダサクなったとか、恰好に構わなくなったとかではない。
むしろ、インナーに着こむことで以前よりもぱっと見た感じはお洒落になったぐらいだ。
シンプルなのにラインが綺麗だからか。
今日も無地のニットに格子柄のスキニーパンツという装いなのに、家でくつろぐスタイルには見えない。
「だって、暖房がんがんに入れたら大ちゃんが暑がるでしょ?
喉も心配だしねえ。」
久しぶりに出してきたケトルでお湯をわかしながらまおが笑う。
「今回は歌も多いんでしょ?すっごく楽しみっ!!」
はい。とテーブルに出されたのは湯気のたつゆず茶だ。
「喉にいいらしいよ。体もあったまるしね。」
いつもより室温が高く感じるのは、暖房のせいだけではないだろう。
まおの笑顔と、あったかい気配り。
触れてしまえば手放せなくなりそうで、欲しくて、怖いもの。
「大ちゃんも着ればいいのに。」
「いやー・・。俺はやっぱり抵抗あるなあ。
どんなにお洒落でもステテコはステテコだしなあ。」
「あっ!日本文化を馬鹿にしてるでしょ!ステテコはNYではもはや流行語大賞だよっ!」
NYに流行語大賞なんてあるのか。
なんて突っ込みはさておき。
「やっぱ大ちゃんは昭和の人間だよねえ。レトロの良さを素直に認められないんだ。」
「そんなことないぞ?古い町並みとかは大好きだし。」
ふんふんとご機嫌に鼻歌を歌いながら、まおがテーブルに頬杖をつく。
真正面から見つめてくる瞳は何か悪だくみをしているようだ。
「大ちゃん。」
「・・・ん?」
警戒しながら伸ばされてきた腕に身を任せる。
「あのね。ほら。」
するり。とまおの指先が自分のパンツにかかる。
ゴクリ、と喉が鳴るけど、残念ながらちらりと見えるのは生肌ではなくステテコ。
「おまっ。色気半減だし、脱がせにくいじゃねーかっ!」
「・・・そう?」
するん、とスキニーパンツを脱ぎ捨て、ステテコ一丁になったまおに・・・
不覚にも、勃った。
なだらかにカーブを描くラインの美しさ。
くっきり、はっきり、主張しているのに、奥ゆかしい。
「・・・最高だなっ!まお。」
「でしょ?」
生肌よりも興奮するなんて。
新たな発見だ。
ちゅ。と布越しにキスすると、まおがびくんと震え角度を変えた。
窮屈な布の中で悶える様がまた愛らしいっ!!
ちゅ。ちゅ。と何度もキスを繰り返すたびに、まおの息も艶を帯びてくる。
「あっ。んっ。大ちゃ・・・んっ!」
まおの指先が俺の髪をぐしゃぐしゃにかき乱す。
残されたのは、床に散らばった洋服と極暖シリーズの下着。
「また、大ちゃんにも買ってくるね。」
「・・・いいよ。お前がいれば十分あったかい。」
腕の中に久しぶりに触れるぬくもりを閉じ込めた。
「それに、また暑いって喧嘩しないといけないだろ?」
「・・・確かに。」
ふふふっ、と笑ってまるまったまおの背中に毛布をかけてやる。
俺と、まおの、適温の3度差は。
ユニクXによって埋められたのだった。
悔しいことに。
・・・まあ、ユニクXもこんな展開は予想してなかっただろうけどな。
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以前もこのネタで書きましたよねW
既視感バリバリなんですけどっ!ってアナタは素晴らしい記憶力の持ち主です。
ユニクロの広告が入るたびに、「ほしいなあ。超極暖!」
と、穴が開くほどチラシを眺めますが、昨年買った極暖が4枚も活躍中のため我慢W
大ちゃんはそこまで寒がりじゃない上に、やっぱりステテコというものに多少の抵抗がありそう。
まお君は平成らしく、昔から「アンダーパンツ履いてるから大丈夫です!」ってファンの前でも脱いじゃうキャラだから抵抗ないのではないか、と。
勝手な想像です^-^
そして、やっぱり最後は大ちゃんと変態キャラに落としてしまう私WWW
愛なのよ?愛。
まおも恥じらい年頃を過ぎ、大ちゃんを大胆にゴロゴロ転がすようになりました^-^
ちなみに、元ネタのメモはこちら。
大ちゃんは抵抗ある。
まおは平気・実用性。
くkっきり、はっきり。テンション上がる
最近手書きでなく、スマホでぱぱっとメモることも覚えましたとさ(笑)
でも、基本は手帳に手書きなので、スケジュールを確認したいときに恥ずかしいことがあるW