「カキ氷食べたーいっ!」
「あっ。あっちにかわいい雑貨屋さんがあるよ?寄って行こうよ~~。」

瞳をきらきらと輝かせながら、興味深々で思いつくままに色んな店を覗いてゆく。
仕事で来ている、ということをすっかり忘れていそうだ。

「・・・おいおい。ミッションはどうすんだよ?」

まおの興味がどこにあるか。をさりげなくリサーチしながら、スタッフの手前
「仕事で来てるんだぞ?」アピールは欠かせない。

いくらまおが天然天使ちゃんだとは言っても、計算されたかけひきがあるからこそ、だ。
俺だって、こんなに無邪気にはしゃぐまおを目の前にして仕事であることを忘れてしまいたい。

あー・・・。ほんと、損な性格してるよな。
一緒になって無責任に楽しめたらいいのに、年上の性なのか、元来の生真面目な性格からなのか。

「・・・あっ!あっちは限定のお土産だって!」
「・・・人の話、聞いてる?まお。」

きらきらっ!と音を発しそうなぐらい瞳を輝かせて、天使は硝子の向こうを覗き込んでいる。

「うん。聞いてるよ~~。」
「わがままお全開だな。」

呆れて腕組みをし、壁にもたれる。
そんな俺をちらりと横目で確認したまおは、肩をすくめるとくすりと笑った。

「だって、大ちゃんが軌道修正してくれるでしょ?」
「・・・お前なあ・・・。」

まあ、その通りではあるんだけど。

「わあっ!あのビルすごいね~。思ってたより都会だねえ!」
「前を向いて歩け!車に引かれるぞ?」
「んー。なあに?あっ!大ちゃん!ほらほら、あっちにさ~。」

好奇心旺盛。
悪く言えば、マイペース。

人の話を全く聞かないで、ふらふらと気のおもむくままに行動する。
しかも、自分の身の安全すら確保しない。

最初は逐一注意していた俺も、段々と黙ってまおの腕を引くようになってきた。

だって、こんな顔を見せるのは俺にだけだとわかっているから。



「え?まお君って、しっかり者でかっこいいよね。」
「うんうん。みんなに気配りして、引っ張っていってくれてさ。」

他から聞こえてくるまおのイメージは、俺のイメージとはかけ離れている。



「だってさ。大ちゃんがいたら、大丈夫でしょ?」


んふふ。と笑って、そんな台詞をささやかれたら、尽くすしかないでしょう。



しっかり者のまお。



俺といるときぐらい、すべてを委ねて思いっきりわがままを発揮するといいさ。



「大ちゃんがいれば、大丈夫。」



その言葉通り、すべてを受止めてやるからさ。



お前の信頼を裏切ることは、ない。





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ひっさびさに「大まお」です。
アメンバーさんとタイマレの話をしていたら、あの二人が描きたくなったの^^

大ちゃんのエスコートぶりに萌えたものでしたが、
れ以上に「大ちゃんの前ではわがまま放題なまお」のほうが実は萌えなんじゃないか?と////