<じゃあ、また夜にね。>
<ああ。がんばれよ。>
仕事の合間を縫ってかけるTELはお互いにそっけない。
周りに人がいるから、感情を露にするのも照れくさいし、
休憩中と言えど、迷惑かなあって引け目もある。
じゃあ、わざわざ話しなくても、ってのももっともな意見だけど、
無意味なTELにこそ価値がある。ってのが恋人の鉄則だ。
用件がなければ連絡しない。
なんて倦怠期の夫婦みたいな感覚になるには、まだまだ若い。
・・・いや、若さ、は関係ないか。
いかに繋がりあう努力をするか、が重要ってことだ。
普通の友人・・・あー。わざわざ普通、と枕詞をつけるのにはわけがある。
気の合う仕事仲間、年齢離れているけど友人、ってことに表面上はなっている。
表があれば裏もあるわけで。
親しき仲にも礼儀あり、どころか親しさがいきすぎて恋人同士になってしまった。
普通は親しさがいきすぎても恋人にはならないもんなんだけどな。
・・・男同士だから。
まあ、そんなこんな事情があって、普通の友人のように軽く食事をして、
友人と来るには普通じゃない人気のない郊外の河原にドライブがてら足を伸ばした。
「わあっ!綺麗・・・。」
「だよな。ちょこっと外れるだけでこんなに綺麗に見えるもんなんだな。」
「ねねね。何お願いする?」
「んー・・。これからも変わらずまおと過ごせますように。かな?」
「なにそれ?毎年同じじゃん。ってゆーか、叶ってるし。」
あははっ。と笑うまおには、当たり前の未来が当たり前でないかもしれない。
という危惧はないのだろう。
ただでさえ9年という年齢差に価値観の違いを感じるのに、
親友を亡くしてから生きる重みというものを感じるようになった。
・・・まあ、まおに余計な心配されるよりはよっぽどいいんだけどな。
願わなくてもいい願いこと、と当然のように思ってくれているということは、
信頼され、彼の心も移ろう前兆もない、ということだろうし。
「覚えてる?初めて夜空を見上げた日のこと。」
「もちろん。」
お互いに想いは通じていると確信しながらも、関係を壊すのが怖くて言葉にできなかった。
役柄を演じることで、恋人として過ごすことができたあの日。
甘えるように、だけどどこか遠慮がちに肩に載せられた頭の重みを今でも鮮明に覚えている。
あの頃は、ただただ「好き。」という感情だけが先走って、言葉にできない分まで伝えようと抱き締めた。
今は「人を好きになる。」ということの重さも責任も知ってしまった。
無邪気に夜空を見上げる横顔は、あの頃よりも随分と大人びた。
前向きな言葉をつけるならば、「成長」なのだろう。
寝ても醒めても、恋に結び付けていた若さはなくなり。
責任と重さをもってお互いに仕事に打ち込み、
みんなが寝静まったころにやっと恋人として会える。
「夜だけ限定の恋人もいいもんだな。」
「・・・かもね、誰にも邪魔されないしね。」
漆黒の闇に見守られて。
地上の者が眠りにつくころ、静かに、秘めやかに。
星が作りだす川を渡って会いにゆくのだろう。
暗闇の中で探り当てた手を握り締めると、
空を見上げた横顔のまま握り返してくれた。
地上で生きる者の、二人だけの秘めゴト。
-----------------------------------------
ほんと文章にするのが下手になったなあ・・・。
PUREの頃の二人と、今現在(ニューヨーク云々は無視してねW)を対比させた七夕のお話のつもりだったんだけど。
ちょっと早いけど、七夕のお話でした^^
<ああ。がんばれよ。>
仕事の合間を縫ってかけるTELはお互いにそっけない。
周りに人がいるから、感情を露にするのも照れくさいし、
休憩中と言えど、迷惑かなあって引け目もある。
じゃあ、わざわざ話しなくても、ってのももっともな意見だけど、
無意味なTELにこそ価値がある。ってのが恋人の鉄則だ。
用件がなければ連絡しない。
なんて倦怠期の夫婦みたいな感覚になるには、まだまだ若い。
・・・いや、若さ、は関係ないか。
いかに繋がりあう努力をするか、が重要ってことだ。
普通の友人・・・あー。わざわざ普通、と枕詞をつけるのにはわけがある。
気の合う仕事仲間、年齢離れているけど友人、ってことに表面上はなっている。
表があれば裏もあるわけで。
親しき仲にも礼儀あり、どころか親しさがいきすぎて恋人同士になってしまった。
普通は親しさがいきすぎても恋人にはならないもんなんだけどな。
・・・男同士だから。
まあ、そんなこんな事情があって、普通の友人のように軽く食事をして、
友人と来るには普通じゃない人気のない郊外の河原にドライブがてら足を伸ばした。
「わあっ!綺麗・・・。」
「だよな。ちょこっと外れるだけでこんなに綺麗に見えるもんなんだな。」
「ねねね。何お願いする?」
「んー・・。これからも変わらずまおと過ごせますように。かな?」
「なにそれ?毎年同じじゃん。ってゆーか、叶ってるし。」
あははっ。と笑うまおには、当たり前の未来が当たり前でないかもしれない。
という危惧はないのだろう。
ただでさえ9年という年齢差に価値観の違いを感じるのに、
親友を亡くしてから生きる重みというものを感じるようになった。
・・・まあ、まおに余計な心配されるよりはよっぽどいいんだけどな。
願わなくてもいい願いこと、と当然のように思ってくれているということは、
信頼され、彼の心も移ろう前兆もない、ということだろうし。
「覚えてる?初めて夜空を見上げた日のこと。」
「もちろん。」
お互いに想いは通じていると確信しながらも、関係を壊すのが怖くて言葉にできなかった。
役柄を演じることで、恋人として過ごすことができたあの日。
甘えるように、だけどどこか遠慮がちに肩に載せられた頭の重みを今でも鮮明に覚えている。
あの頃は、ただただ「好き。」という感情だけが先走って、言葉にできない分まで伝えようと抱き締めた。
今は「人を好きになる。」ということの重さも責任も知ってしまった。
無邪気に夜空を見上げる横顔は、あの頃よりも随分と大人びた。
前向きな言葉をつけるならば、「成長」なのだろう。
寝ても醒めても、恋に結び付けていた若さはなくなり。
責任と重さをもってお互いに仕事に打ち込み、
みんなが寝静まったころにやっと恋人として会える。
「夜だけ限定の恋人もいいもんだな。」
「・・・かもね、誰にも邪魔されないしね。」
漆黒の闇に見守られて。
地上の者が眠りにつくころ、静かに、秘めやかに。
星が作りだす川を渡って会いにゆくのだろう。
暗闇の中で探り当てた手を握り締めると、
空を見上げた横顔のまま握り返してくれた。
地上で生きる者の、二人だけの秘めゴト。
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ほんと文章にするのが下手になったなあ・・・。
PUREの頃の二人と、今現在(ニューヨーク云々は無視してねW)を対比させた七夕のお話のつもりだったんだけど。
ちょっと早いけど、七夕のお話でした^^