ふわり。

彼を見かけるたびに、ひだまりのような感触が心の奥をくすぐる。

いつからそこにたのかわからないぐらいに。
羽音もさせずに、静かに、さりげなく。

それでも、確かにそこに存在していて。
気がついてしまえば、目を離せないぐらい美しくて。

・・・触れるのが怖いぐらいに、神々しくて。


わざとふざけて子供っぽく絡んだりする。

いい大人なのに、否、いい大人だからこそ。

照れくさくて平常心では話しかけられない。
なんて、笑っちまうだろ?


だけど、心のどこかでほっとしてる。

こんな不器用で純朴なところが自分に残っていたのかと思うと。


要領はいいほうで、なんでも器用にこなせて。
水はスムーズに流れるものだ、と信じて疑わなかったけれど。

もたもたと前にすすまないのも悪くない。


無生産にみえるこの時間が、心の栄養になっているから。


いつまでも、たおやかで優しい流れに身を任せて。


君を見詰めてたい。