「まお・・・。」
倒してあったフォトフレームを元通りにして、まじまじと見詰める。
まおが言うとおり、きっかけは恋人同士を演じたからかもしれない。
だから、勘違いなの?本物じゃないの?と、迫られ、目が醒めた。
きっかけ、なんて本当は何でもいい。
見合い結婚や友人の紹介で始まった恋が、全て不正解で軽いものだとは思わない。
実際、憧れるほどの素敵な関係のカップルはたくさんいる。
要は、相手のことをどこまで深く思いやり、真摯に愛しているか。ということなのだろう。
反対に、燃えるように激しい恋から始まったのに、相手を侮蔑するぐらいボロボロになって別れた恋人たちをたくさん知っている。
まおと向き合う、ということは、自分と向き合う。ということだ。
まおが全てを捧げる、という瞳をするから、逃げ出したくなった。
自分にそれだけの価値があるか?
まおのことを守りきるだけの強さがあるか?
たくさんのリスクを犯してでも、愛される資格があるのか??
自分のことを認められないから、まおの感情を認められなかった。
まおが真っ直ぐに自分の気持ちをぶつけてきたのならば、俺も真摯に答えなくてはいけない。
まおに問いただしたように。
きっかけがどうであれ、勘違いから始まった恋であれ。
今の自分がどう思っているのか。ということを・・・。
・・・失いたくない。と思う。
男同士だとか、未成年だとか。
色んな理由をつけて、見えなくなっていたけれど。
追いかけられるばかりでなく、自分から手を伸ばして欲しい。と思う。
そう。
本当は。
強引に抱き締めて、キスをして、「行くな。」と引き止めたかった。
みんなに可愛がられてニコニコ笑っているお前を、自分のものだけにしたかった。
理由なんて、わからない。
まおの魅力を挙げてください。と言われれば、いくらでも語れるだろう。
でも、それが恋に落ちる理由とは限らない。
・・・多分、4代目メンバーも、タッキーも、俺に負けないぐらい列挙することができる。
魅力の数だけでは、恋に落ちない。
それこそ、尊敬する先輩だとか、尊重し合える友人というカテゴリーに入るのだろう。
自分でも説明できない抗えない力、みたいなものが働いて、どんなに忘れようと努力してもそこに引き寄せられる。
・・・こっちが正しい道だ、とわかっていても、どうしても気持ちが離れられない。
「・・・そうだろ?まお。」
まおの迷いは、俺の迷いそのものだった。
自分が答えを出せないから、まおに全てをゆだねていた。
鏡のように俺の感情を反映する。と感じたのは、きっとそのせい。
・・・今なら、まおのたどりついた先が見える。
「覚悟、か・・・。」
どんな壁が待っているのかわからない。
乗り越えようと手をかけようともしなければ、決して乗り越えられるはずがない。
どんな攻撃が待っているのかわからない。
でも、逃げ惑うばかりでは、身を守ることさえできない。
壁があるなら、乗り越える力をつければいい。
攻撃されるならば、守りきるだけの強さを身につければいい。
・・・逃げてばかりいては、きっと俺は駄目になる。
「・・・でもさあ・・・。まおだろ?」
うーん。と伸びをして、天井を仰ぐ。
確かに、出会ったころよりは少しは大人びた。
でも、自分の中では制服を着たこども。という印象がぬぐえない。
「・・・なーんかさ。ちょっと犯罪ちっくな気分になるよな。」
いまさら、どんな顔をして告白すればいいのだろう?
「役柄なら、いくらでも言えるのになあ・・・。」
倒してあったフォトフレームを元通りにして、まじまじと見詰める。
まおが言うとおり、きっかけは恋人同士を演じたからかもしれない。
だから、勘違いなの?本物じゃないの?と、迫られ、目が醒めた。
きっかけ、なんて本当は何でもいい。
見合い結婚や友人の紹介で始まった恋が、全て不正解で軽いものだとは思わない。
実際、憧れるほどの素敵な関係のカップルはたくさんいる。
要は、相手のことをどこまで深く思いやり、真摯に愛しているか。ということなのだろう。
反対に、燃えるように激しい恋から始まったのに、相手を侮蔑するぐらいボロボロになって別れた恋人たちをたくさん知っている。
まおと向き合う、ということは、自分と向き合う。ということだ。
まおが全てを捧げる、という瞳をするから、逃げ出したくなった。
自分にそれだけの価値があるか?
まおのことを守りきるだけの強さがあるか?
たくさんのリスクを犯してでも、愛される資格があるのか??
自分のことを認められないから、まおの感情を認められなかった。
まおが真っ直ぐに自分の気持ちをぶつけてきたのならば、俺も真摯に答えなくてはいけない。
まおに問いただしたように。
きっかけがどうであれ、勘違いから始まった恋であれ。
今の自分がどう思っているのか。ということを・・・。
・・・失いたくない。と思う。
男同士だとか、未成年だとか。
色んな理由をつけて、見えなくなっていたけれど。
追いかけられるばかりでなく、自分から手を伸ばして欲しい。と思う。
そう。
本当は。
強引に抱き締めて、キスをして、「行くな。」と引き止めたかった。
みんなに可愛がられてニコニコ笑っているお前を、自分のものだけにしたかった。
理由なんて、わからない。
まおの魅力を挙げてください。と言われれば、いくらでも語れるだろう。
でも、それが恋に落ちる理由とは限らない。
・・・多分、4代目メンバーも、タッキーも、俺に負けないぐらい列挙することができる。
魅力の数だけでは、恋に落ちない。
それこそ、尊敬する先輩だとか、尊重し合える友人というカテゴリーに入るのだろう。
自分でも説明できない抗えない力、みたいなものが働いて、どんなに忘れようと努力してもそこに引き寄せられる。
・・・こっちが正しい道だ、とわかっていても、どうしても気持ちが離れられない。
「・・・そうだろ?まお。」
まおの迷いは、俺の迷いそのものだった。
自分が答えを出せないから、まおに全てをゆだねていた。
鏡のように俺の感情を反映する。と感じたのは、きっとそのせい。
・・・今なら、まおのたどりついた先が見える。
「覚悟、か・・・。」
どんな壁が待っているのかわからない。
乗り越えようと手をかけようともしなければ、決して乗り越えられるはずがない。
どんな攻撃が待っているのかわからない。
でも、逃げ惑うばかりでは、身を守ることさえできない。
壁があるなら、乗り越える力をつければいい。
攻撃されるならば、守りきるだけの強さを身につければいい。
・・・逃げてばかりいては、きっと俺は駄目になる。
「・・・でもさあ・・・。まおだろ?」
うーん。と伸びをして、天井を仰ぐ。
確かに、出会ったころよりは少しは大人びた。
でも、自分の中では制服を着たこども。という印象がぬぐえない。
「・・・なーんかさ。ちょっと犯罪ちっくな気分になるよな。」
いまさら、どんな顔をして告白すればいいのだろう?
「役柄なら、いくらでも言えるのになあ・・・。」