「あ~。食った食った!お前らと食うと、気持ちがいいわ!」
大ちゃんのおごり、で連れて行ってもらったのは、バイキングの焼肉やさん。
追加注文するたびに、「やっぱ食べ盛りだよなあ。」って、嬉しそうに笑うから、ついつい食べ過ぎてしまった。
未成年のぼくに合せて、早めの集合だったために、
仕事のスケジュールが合わないメンバーが多くて、ショーゴとぼくと大ちゃんだけになってしまった。
そっか。大人って色々大変なんだよね。
この仕事は土日が休みっていうわけじゃないし。
学生とかけもちしている人は、バイトを入れていることが多い。
学生との両立が大変だ。と思っていたけれど。
実家暮らしで、舞台のことだけ考えていればよかったぼくは、恵まれていたんだよね。
自分の手で稼いだお金で自活して、こうやってごはんに誘ってくれる。
わかっていたはずなんだけど、部長として頼りになる。だけではなく。
一人の人間として、急に大ちゃんが大人に見えた。
・・・なんだか、恥ずかしい。
ぼくと大ちゃんの間には、とってもとっても大きな差がある。
メンバーの一員どころか、子供にしか見えなくて当然だ。
「じゃあね!また!今日は久しぶりに会えて、楽しかった!」
ショーゴが、改札に消えてゆく。
・・・また。
また、っていつだろう??
今回みたいに、大ちゃんから声をかけてもらわなきゃ、会えない気がする。
4代目としての仲間意識が月日と共にだんだんと薄れて、ぼくと大ちゃんも少しずつ離れてゆくんだろうか。
また。
曖昧な言葉で別れた後、一体どれだけの人が「また。」会うのだろう?
ショーゴの背中を見送っていると、携帯が鳴る音で物思いから戻された。
「・・・もしもし?ああ。ゆん?
今、ちょっと出先だから・・・。うん?うん。ちょっといつになるかわかんないから。」
合流する?と声をかけるのかと思った。
時間は、9時を過ぎたところ。
二人で過ごせる、もう少ししかないのに。
・・・ちょっと、待って?
今、いつになるかわかんない。って言ってくれた??
仲良しのゆん先輩よりも、ぼくのことを優先してくれた?
もしかして、もしかして・・・・。
期待に胸を膨らませて、じいっと見詰めると、大ちゃんがはにかんだように笑う。
「もうすぐ時間だな。駅まで送っていくよ。」
律儀に10時の門限を守る大ちゃん。
もうちょっと悪いことを教えてくれてもいいのに。
模範的すぎて、イライラする。
「ちょっとぐらい平気だよ。大ちゃんと一緒だって言ってあるし。」
「・・・余計に、だろ?せっかく信用されてるのに。」
ほらほら。わがまま言わない。とばかりに、大きな掌が駅へと促す。
・・・だって、ほら。
どう見たって、あの柱の影でいちゃついているカップルなんて、中学生なのに。
大ちゃんの言っていることは、正しい。
せっかくこの世界に入ることを許してくれた親に、心配をかけたいわけじゃない。
でもね。
ちょっとぐらい、「俺も寂しい。」って表情してくれたって、いいじゃないか。
大ちゃんのおごり、で連れて行ってもらったのは、バイキングの焼肉やさん。
追加注文するたびに、「やっぱ食べ盛りだよなあ。」って、嬉しそうに笑うから、ついつい食べ過ぎてしまった。
未成年のぼくに合せて、早めの集合だったために、
仕事のスケジュールが合わないメンバーが多くて、ショーゴとぼくと大ちゃんだけになってしまった。
そっか。大人って色々大変なんだよね。
この仕事は土日が休みっていうわけじゃないし。
学生とかけもちしている人は、バイトを入れていることが多い。
学生との両立が大変だ。と思っていたけれど。
実家暮らしで、舞台のことだけ考えていればよかったぼくは、恵まれていたんだよね。
自分の手で稼いだお金で自活して、こうやってごはんに誘ってくれる。
わかっていたはずなんだけど、部長として頼りになる。だけではなく。
一人の人間として、急に大ちゃんが大人に見えた。
・・・なんだか、恥ずかしい。
ぼくと大ちゃんの間には、とってもとっても大きな差がある。
メンバーの一員どころか、子供にしか見えなくて当然だ。
「じゃあね!また!今日は久しぶりに会えて、楽しかった!」
ショーゴが、改札に消えてゆく。
・・・また。
また、っていつだろう??
今回みたいに、大ちゃんから声をかけてもらわなきゃ、会えない気がする。
4代目としての仲間意識が月日と共にだんだんと薄れて、ぼくと大ちゃんも少しずつ離れてゆくんだろうか。
また。
曖昧な言葉で別れた後、一体どれだけの人が「また。」会うのだろう?
ショーゴの背中を見送っていると、携帯が鳴る音で物思いから戻された。
「・・・もしもし?ああ。ゆん?
今、ちょっと出先だから・・・。うん?うん。ちょっといつになるかわかんないから。」
合流する?と声をかけるのかと思った。
時間は、9時を過ぎたところ。
二人で過ごせる、もう少ししかないのに。
・・・ちょっと、待って?
今、いつになるかわかんない。って言ってくれた??
仲良しのゆん先輩よりも、ぼくのことを優先してくれた?
もしかして、もしかして・・・・。
期待に胸を膨らませて、じいっと見詰めると、大ちゃんがはにかんだように笑う。
「もうすぐ時間だな。駅まで送っていくよ。」
律儀に10時の門限を守る大ちゃん。
もうちょっと悪いことを教えてくれてもいいのに。
模範的すぎて、イライラする。
「ちょっとぐらい平気だよ。大ちゃんと一緒だって言ってあるし。」
「・・・余計に、だろ?せっかく信用されてるのに。」
ほらほら。わがまま言わない。とばかりに、大きな掌が駅へと促す。
・・・だって、ほら。
どう見たって、あの柱の影でいちゃついているカップルなんて、中学生なのに。
大ちゃんの言っていることは、正しい。
せっかくこの世界に入ることを許してくれた親に、心配をかけたいわけじゃない。
でもね。
ちょっとぐらい、「俺も寂しい。」って表情してくれたって、いいじゃないか。