クリスマスのイルミネーションが眩しすぎて、

空を見上げた。


無限に続く空から、

はらり。はらり。と真っ白な雪が降ってくる。


これは、貴方のやさしさ。

これは、貴方のぬくもり。

これは、貴方のあいじょう。


舞い落ちてくる雪の結晶をひとつ、ひとつ受け止める。


手のひらの上で、じんわりと溶けて消えてゆく。


まるで、貴方の想いがぼくの中に染み入ってゆくように。


「愛してるよ。」


遠く離れていても。

きらびやかなイルミネーションよりも

静かに舞う貴方の想いにココロヒカレタ。



貴方がくれた、胸に光る小さなD

どんなに立派な燦然と輝く一番星よりも。

ひと際大きく輝いているよ。


それが、貴方の想いの強さ。



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「メリークリスマスっ!!」

ドアを開けると、視界いっぱいにでっかいツリーが目に入った。

「・・・何?馬場っち、嫌味か?」

愛しい恋人と離れて、只今絶賛一人暮らし中の俺にこんなでっかいツリーを持ってくるなんて。


「・・な。わけないでしょ?まお君からの頼まれものっ!!」
「まおから?」

「大ちゃん一人だったら絶対にクリスマスとかしなさそうだから。だってさ。」
「・・・余計に寂しくなるだろ?」

「んーっ。だからかな?敢えて俺っちに届け物頼んだの。」
「・・・どうして?」

「そりゃ、大ちゃんが寂しくないようにでしょう!?」

「ほら。」

片腕にツリーを抱えた馬場っちが、細っこいのに更にシャンパンとケンタッキーまで出してきたのには驚いた。

「ほらほら。早く受け取ってよ~~。重いんだから!」
「ああ。わりぃわりぃ。」

「ふーん。大ちゃんの部屋ってこんな感じなんだあ。」
「・・・俺の、つーか、まおの??」

すっかりまおテイストに統一されたインテリアは、すっきりシンプルだった一人暮らしのときとは違ってぬくもりに包まれている。

「お~。お~。のろけてくれますねえ。・・・ま、イブだからそれぐらいは許してあげるよ。」

「シャンパン開ける?開けちゃいますかっ!」

俺の返事など聞かずに、ぽんっ!と、勢いよく栓を抜く。


「ぎゃーーーーっ!!大ちゃんっ!大変っ!大変っ!!」
「おまっ。後先考えずに行動するからだろっ!!」

どうやら、ここまで運んでくる道中に激しく揺さぶられたらしいシャンパンは、勢いよく泡を噴出した。

「雑巾っ!雑巾っ!あ~~。もう、これでいいや。」

手近にあったタオルでボタボタになってしまった床を拭く。


「ごめんね。大ちゃん。」
「ああ。もう、ほんっとに手がかかるやつだよな。お前。」

一緒にゴシゴシ床を拭きながらも、なんだかんだ言って一人身の寂しさなんて、すっかり忘れていた。


「ありがとな。」
「・・・ん?なに?」


まおも、お前も。


馬場っちが持ってきた巨大なクリスマスツリーに輝くライトの数々に目を細める。


これは、まおの笑顔。

これは、まおのぬくもり。

そして、これは・・・。


俺達の、友情ってとこかな。


まお?

馬場っち??



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クリスマスのお話を何も考えてなかったので、即興で作りましたWWW

気に入っていただければ、幸いです^^

では、お休みなさい//