長男のゴタゴタ(3者面談すっぽかして、門限2時間過ぎても帰ってこないW)で、あっと言う間に21時半になってしまって、ちょこっとだけお話と思ったら、旦那様と子育て価値観討論になって、もう23時過ぎちゃったよ~~W

普通の感覚を持っていない長男W
いったいどう方向づければ、気がついてくれるのか?WWW
支援学級みたいなところに入れてみて、今、調整中なんだけど、なかなか・・・ねえ。
ふーっ。一人で生きていけるのかしら?

でも、何気なく聞いている次男は、やっぱり賢いよねえ。
勉強はできないかもしれないけど、頭の回転いいし、きちんとなぜ?を理解できる。
と、言っても世間一般からすればダメダメなんだろうけど。
長男があまりに酷いので、ものすごくいい子に見える(笑)

長編をかく時間はないので、ちょこっとお話^^




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ゴトっ!

鈍い音がして、スマホが手から滑り落ちた。


「わおっ!大介さん、大丈夫ですか?壊れてませんか?」

共演者の一人が、慌てて拾い上げてくれる。


「・・・あ?ああ。」

まおからのメールだ!とうきうきと開いた画面には

<新しい恋人>

などと、タイトルがつけられている。

怖くて開く勇気などない。というか、目に入った瞬間にスマホを落としてしまったのだけれども。


ああ。やはり遠距離恋愛というのは、難しいのだろうか。

遠くの身内より、近くの他人って言うもんな。
・・ん?ちょっと例えが違うか?

まおのことだ。

きっとあちらでもモテモテで、人肌恋しさに負けてしまったのだろうか。


頭を抱えてぐるぐると思考を巡らせる。


「ああ。まおよ。まさか親友の命日にお前も失うことになろうとは・・・。」


俺にとっては、大切な人を失う記念日なんじゃないかと、疑いたくなってくる。


ずとーん。と暗い気持ちで家路につくと、まおからの留守電が入っていた。


<お疲れ様~~。本番中お邪魔したら悪いと思って、自宅にかけてみました。
メール見た?かわいいでしょ~~。>

あっかるいはしゃいだようなまおの声。
まお、せめて別れのときぐらい嘆かせてくれ。
・・・ん?しかも、かわいいだと?
あちらに行って、男の好みまで変わったのか?
・・はっ。それとも、かわいいブロンドの美少女と恋に落ちたのか??

いつも一人で呑むことなんてないのに、ヤケクソにアルコールを煽りたくなって缶ビールのプルトップを開けて一気に喉に流し込んだ。

舞台で疲れた喉に細かく発砲しながら、心地よく染み込んでゆく液体。

もうすぐクリスマスだ。

去年の今頃は、まおとシャンパンを傾けていたというのに。

なんという違いなのだろう。


ぐだぐだとソファに寝転んですっかりダメ男と化したころに、携帯が鳴る。

何も考えられずに画面も確認せず、思いっきり不機嫌に「・・・はい。」とだけ答える。

「大ちゃんもうお家?・・・なんか、不機嫌そう?」

声の主は、まさしく不機嫌の元凶そのものだった。

「おう。何の用だよ。」

別れの言葉を、わざわざ念押しで電話してくるなんて、律儀なところがまおらしいっちゃ、まおらしい。
などと、妙に冷静に感心している俺がいる。
大切すぎるものを失うときは、感情って麻痺するんだな。と思った。

「・・・怒ってるの?日本に連れて帰ってもちゃんと世話するからさ。」
「お前の勝手だろ。いちいち俺に報告すんなよ。」

「でも、かわいいでしょ?名前つけてよ。」
「・・・名前?」

「そう。名前。拾った時はドロドロだったけどさあ。洗ってあげたらグレーのふわっふわのかわいい子だったんだよお!」
「・・・拾ったのか?」

「うん。こっちにも野良猫っているんだね。あまり寒そうだったから、放っておけなかったんだ。
昨日は夜中中雪が降るって言ってたしね。」
「・・ちょっと待て。猫?」

「うん。猫。」
「ああああ。もしかしてっ。って、メール見れないじゃん。」

「何?もしかして、まだ見てなかったの?ペルシャ猫みたいですっごくかわいいよお!」
「すまん。まお。一旦電話切らせてくれ。その子猫ちゃんとやらを確認させてくれ。」

慌てて、昼間まおからきたメールをチェックする。

<新しい恋人>
と題されたメールには、まおのとびっきりの笑顔とともに、愛くるしい子猫が映っていた。

「・・・まお。まぎらわしいタイトルはやめてくれ・・・。寿命が縮む。」

すぐに掛けなおした電話の向こうでまおがコロコロと笑っている。

「・・・あっ!もしかして、恋人っておれが浮気でもしたと勘違いしたの?」
「・・・悪いか。」

ひっどいっ!!となじられるかと思ったけれど、まおは明るく笑っていた。

「ううん。悪くない。もしかして、それであんなに不機嫌だったんだ。ごめんねっ。あまりにも可愛いからついつい自慢したくて。」
「・・・いや。お前の猫好きはロクでよーくわかってるさ。」

まさか、こんなに遠く離れてまで猫に本気で嫉妬することになるとは思ってなかったけどな。

「だってさあ。大ちゃんといた時間が長かったから、なんだか一人暮らしって落ちつかなくて。
寒い夜には抱っこして寝たらほわほわのぬくぬくで気持ちいいんだよ~~。」
「俺は猫と同レベルかっ!」

「・・な、訳ないでしょ?大ちゃんが側にいれくれるならそれが一番に決まってるじゃない。」
「・・・ふーん。」

そっけないふりをしながらも、内心めちゃめちゃ嬉しい。
一番。そっか、一番か。
などと繰り返している時点で、まおに転がされている気がする。

「猫の名前・・・。まおでいいんじゃねー?ふわふわしてて、かわいくて。」
「それだと、自分呼んでるみたいで変な感じだよ。」
「それもそうだな。」
「じゃあ、ダイ。ダイって呼ぶたびに大ちゃんのこと思いだすから。」

ありきたりなネーミングセンスだなあ。などど思うけれど、口元がゆるんでしまう。

「ダイ~~。今日は一緒の布団で寝ような。」

などど、言われるとなんだかくすぐったい。


まおの新しい恋人、が、甘えたようににゃあん。と鳴いた。


「ん~~。よしよし。ふふっ。甘えっこだなあ。お前。本当に大ちゃんみたいだ。」


思いっきり甘やかしているまおの声がする。


・・・俺、そんなに甘えっこだったかな?




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ああ。かわいいお話のつもりで描きはじめたんだけど、なんだか前半シリアス路線でごめんねW

さて、もうすぐ12時だあ!

おやすみなさい。

いい夢を!!