清い交際をしていたものだ、と思う。
まおに言われるまで気がつかなかった。
一時期はどろどろとした感情から逃れるように肉欲に溺れた生活をしていた時期もあったというのに。
まおの持つ、純粋で真っ直ぐなオーラみたいなものに自分が浄化されてゆくのを感じた。
惹かれて止まない存在。抱き締めて守ってやりたい存在。
恋に落ちた、と言っても性別も年齢も立場も関係なく、人間として惹かれたのだ。
ふ。と気がつけば、実は手を握ることさえも、あまりなかったことに気がつく。
キスするのだって、この部屋に来てお互いの気持ちを確かめ合うための触れ合う程度に過ぎない。
「・・・まずいな。なんか滅茶苦茶意識しちまいそーだ。」
くるくると変化する表情を愛おしいと思ったり。
伏せた睫毛が愛らしい、と抱き締めたくなる衝動のままに、腕の中に閉じ込めたことはあるけれど。
肌に触れたい、という欲求はあくまでまおの体温を感じたい、という純粋な欲でしかなかった。
・・・・薙のやつ・・・。
まおにとっての一番の存在になりかたっかたけで。
馬場の占めるポジションに嫉妬はしたけれど、きっとまおにとってもそれは同じ。
薙に余計なことを吹き込まれなければ、あんなことを自ら言うこともなかっただろう。
俺の動揺とは裏腹に「全国見せてあげるからね。」と強い意志を放つ瞳で言い切ったまお。
あくまで、「手、出してね。」はおまけであって、まおは純粋に俺が成し遂げなかった夢を実現してくれようとしているだけで・・・。
考えだすと、意識している自分こそが期待しまくっているんじゃないか。と不安になってくる。
「ああっ!もうっ!!」
二人に勝ってほしいような、やめてほしいような。
困るような、嬉しいような・・・。
一歩を踏み出すことに臆病な自分と、もっと深く交わりあいたいと願う自分の狭間でゆらゆらと揺れるのだった。
まおに言われるまで気がつかなかった。
一時期はどろどろとした感情から逃れるように肉欲に溺れた生活をしていた時期もあったというのに。
まおの持つ、純粋で真っ直ぐなオーラみたいなものに自分が浄化されてゆくのを感じた。
惹かれて止まない存在。抱き締めて守ってやりたい存在。
恋に落ちた、と言っても性別も年齢も立場も関係なく、人間として惹かれたのだ。
ふ。と気がつけば、実は手を握ることさえも、あまりなかったことに気がつく。
キスするのだって、この部屋に来てお互いの気持ちを確かめ合うための触れ合う程度に過ぎない。
「・・・まずいな。なんか滅茶苦茶意識しちまいそーだ。」
くるくると変化する表情を愛おしいと思ったり。
伏せた睫毛が愛らしい、と抱き締めたくなる衝動のままに、腕の中に閉じ込めたことはあるけれど。
肌に触れたい、という欲求はあくまでまおの体温を感じたい、という純粋な欲でしかなかった。
・・・・薙のやつ・・・。
まおにとっての一番の存在になりかたっかたけで。
馬場の占めるポジションに嫉妬はしたけれど、きっとまおにとってもそれは同じ。
薙に余計なことを吹き込まれなければ、あんなことを自ら言うこともなかっただろう。
俺の動揺とは裏腹に「全国見せてあげるからね。」と強い意志を放つ瞳で言い切ったまお。
あくまで、「手、出してね。」はおまけであって、まおは純粋に俺が成し遂げなかった夢を実現してくれようとしているだけで・・・。
考えだすと、意識している自分こそが期待しまくっているんじゃないか。と不安になってくる。
「ああっ!もうっ!!」
二人に勝ってほしいような、やめてほしいような。
困るような、嬉しいような・・・。
一歩を踏み出すことに臆病な自分と、もっと深く交わりあいたいと願う自分の狭間でゆらゆらと揺れるのだった。