ざあぁっ。

僕の足の指先を、波がさらってゆく。

素足の足には、少しひんやりと冷たい。


いつまでも、いつまでも、ずうっと寄せては返す波。

地球誕生のときから、人々を見守り続けてきたんだろう。

出会い・別れ。

喜び・悲しみ。

誕生・死。

全てのものを静かに受け入れ、いつまでも、寄せては返す。と繰り返し続ける波。


遥かなる地平線の向こうには、僕の背中を押してくれた人がいる。

・・・ねえ。大ちゃん。

今、何してる??


夢を叶えてくるね。


そう約束して飛び立ったけれど。


どこまでも続く地平線を眺めていると、このまま海を渡って会いたくなった。


「ごめんね。ちょっとだけ、ホームシック。」


コツン。


足先に、何かが触れる。

拾い上げれば、キラキラと輝く小さな貝殻。


「うん。わかった。」


僕の足先をくすぐる波が、なんだか励ましてくれているような気がした。


「あの人に言ったら、海を泳いで渡って来かねないからな~~。本気で。」


きっと、「待ってろ。」とか言って、本当に会いにきてくれてしまうのだろう。


「・・・またね。」



いつまでも、いつまでも寄せては返す波に、そっと指先を触れて、お別れをした。




-------------------------------

アメンバーのくるかおさんのイラストより^^

本当に彼女のイラストは、イメージが膨らみます^^素敵/////